舞台裏日記

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2010.7.31(土) ファミリー

怒涛の7月が終わろうとしています。
明日から怒涛の8月です(笑)

今日は午前中に洗濯やら掃除やらをやって汗だく。
クーラーはつけないので…したたる汗が止まりませんでした。

14時から20時まで江東少年少女合唱団の指導。
前半は僕が担当しましたが、後半は相澤直人さんが指導をしてくれました。
僕は音楽監督としてサマーコンサートのホールを見学。
その際に舞台・照明・音響スタッフさんと簡単な打ち合わせをしました。
相澤さんは長丁場の指導…大変だったと思います。
僕は楽でした。

そのまま帰ろうかと思ったのですが、
先日、杉並オペラでお世話になった大久保眞さんから招集がかかり、
中野富士見町まで呑みに行きました。
「道化師」に出演していた大野光彦さん、吉村美樹さん、
藤戸明子さん、平塚寛人くん、清水一成くんらもいて、
(僕が来る前まで「カヴァレリア〜」出演の須永尚子さん、筒井修平さんもいらしたらしい)
大いに盛り上がりました。
まるで家族のような温かい雰囲気で、とてもホッとします。
またいつでも呼んで欲しいです。
飛んでいきますので…。



2010.7.30(金) 熱いぞ、熊谷

今日は熊谷へ。
とにかく暑い!…いやむしろ熱いです!
熊谷では下校する高校生がタオルをかぶったり、
日傘をさして下校していました。

…と、そこでイヤな予感がして手帳を調べると…
なんと稽古場を間違えてしまっていました。
慌てて連絡し、車で迎えに来てもらいましたが遅刻。
やってもた。

今日が立ち稽古初参加だったので、
いろいろ周りを見ながら演じていきました。
フランク役…僕のフランク…。
どんなフランクを演じれば良いのだろう。

先日、ある歌い手さんと役作りについて話をしました。
「まだりひとは役を演じているんだよ。
役を演じることはできるんだから、これからは…
古澤利人を演じてごらんよ。君のままでいいんだよ。」
というお言葉をいただきました。
その方はまさに以前ご一緒させていただいた「こうもり」で、
独特のフランクを演じていて、すごいなぁと思ったのでした。
「あれはフランクを演じていたんじゃなくて、
フランクを通して自分を演じていたんだよ。」と語っていました。
演じることに慣れてきて、技術もついてきて、そして煮詰まってきました。
器用に演じてしまう自分が嫌いで、どうやって演じるのが良いのか、
迷っていました。
『古澤利人を演じる』…まだその言葉の真意は理解できていません。
でも新たな方向性と課題を見出して、これから勉強していきたいです。

夜はベーレンタール男声合唱団。
とても向上してきたハーモニー。かなり細やかな練習ができるようになりました。
昨年たくさんのステージをこなしたことと、
しばらくの期間、僕以外の先生にある程度委ねたことで、
大きなプレッシャーを与えたことと、様々なアプローチの仕方を学んだことで、
大きな飛躍を果たしました。
さぁ、これからがますます楽しみです。



2010.7.29(木) 久々、川口

今日はなかなか起きれなくて…
午後になってようやく起床しました。

まず今日は一人だけレッスンをして、
その後は、今日が誕生日の友人とケーキを食べました。
夜は川口市民合唱団へ。
ここのところお休みさせてもらうことが多くて、
申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、
久しぶりに指導するからには…と、かなり濃い練習ができたつもりです。
組曲「水のいのち」も練習がスタート。
やはり何度演奏してもこの曲の深さはすごい!
掘り下げつつ、その表皮だけを演奏する感じ。
こういう曲を指揮するのは、プレッシャーも大きいですが、
とてもやりがいがあります。

練習後は団員さんたちとお食事会…という名の打ち合わせ。
かなり互いの想いを語り合うこともでき、有意義でした。
いずれにせよ、僕の欠席が多いのは問題だよな…なんとかしたい。



2010.7.28(水) 「リゴレット」立ち稽古2日目

昨日に引き続き、「リゴレット」立ち稽古2日目。
今日は、昨日いらっしゃらなかったキャストさんの為に復習稽古。
そして新しいシーンも2シーン、立ちをつけることができました。
とにかくキャストもシーンも多い作品。
稽古の効率化と、稽古内容の濃密化のバランスが難しい。
もっと返し稽古をたくさんやりたいのですが…。
時間との格闘です。
それにしても今回も素晴らしい出演者の皆さん!
演出席で観ていても思わず鳥肌が立ちました。

夜は自宅近くの公共施設を借りて、
8月の東松山コンサートの打ち合わせ&練習。
ステージの全体の流れを把握していきました。
なかなか濃いプログラムですが、
セリフでつないで物語風になっていて面白いです。
お近くの方はぜひいらしてください。



2010.7.27(火) オペラ「リゴレット」荒立ち稽古

午前中にハーモニーベルズの指導。
伴奏者さんが欠席だったのでちょっと苦労しましたが、
なんとか新曲の音取りをやり終えました。
まだ音はきちんと入っていないから来週もう一度やり直しだけど。
同じ施設内で映画かドラマかのロケをやっていました。
誰か俳優さんとか来ていたのかな?

午後は池袋のスタジオでレッスン。
新人さんなんだけど、妙にテンション高くて楽しそう。
歌って楽しむものなんだな…とこちらが教えられます。

夜はついにオペラ「リゴレット」の立ち稽古開始。
相変わらず手際の悪い演出家で出演者の皆様には申し訳ないです。
今日はこんなダメ演出家の補佐をしてくださる佐藤美晴さんと、
助手を務めてくれる榊さん、海下くんがいたからとっても楽。
「場ミリしといて」でやってもらえるんだもん…甘えてしまいそう。

リゴレット役の木村聡先輩(大学時代の同門先輩)や、ジルダ役の小宮順子さんといった、
「リゴレット」のスペシャリストを揃えたキャスティングはすごい迫力。
荒立ち稽古だったのに、すでに完成度が高い…。
せっかくなので、かなり突っ込んだ要求までしてしまいました。
いや〜こういう稽古は楽しいです。
稽古の後は演出部四人+ボルサ役の大西君の五人で打ち合わせ…
…という名の食事会(飲み会)。
でも若者が集まっただけあって、なかなか熱いオペラトークでした。

さ、明日も立ち稽古だから、今日の復習と明日の予習をしておかなきゃ。
まるで学生だな、こりゃ。



2010.7.26(月) レッスンDAY

今日は一日レッスン。
正直、耳がまだ完治していないので聞こえにくかったりもしたのですが、
聞こえない分、よく聞こえる部分もある…。
なかなか有効なレッスンができたと思います。
しかし、皆さん上達したなぁ…と驚くばかり。
ご本人に上手くなった自覚がなかったりするのがまた不思議です。

レッスンが全て終わったのは夜の10:30。
それから数件、仕事の電話をしたりしていたらウッカリ…
夕食を食べ忘れました。
どうりで頭がクラクラすると思った。
夕食は近所のバーミアンでチャーハンを食べました。



2010.7.25(日) 二日目公演鑑賞

今日は杉並オペラ公演二日目。
ダブルキャストとしてスタンバイも兼ねて、客席で観賞。
今回の演出はかなりの部分でフリーだったので、
A組とB組でずいぶん違っていました。
音をどれだけ自分の中で解消し、それを動きや言葉と連動させるか。
これは各人の感覚によって違うと思います。
そんな違いが舞台に出ているなぁということを感じました。

二日とも客席もよく埋まっていたし、公演は大成功。
打ち上げも多いに盛り上がりました。

僕は途中で退席して帰宅。
さてと…「リゴレット」の立ち稽古が明後日から始まります。
演出プランを仕上げなければ…立ち止まらず次へ進まねばなりません。
また眠れない日が続くのかな…。


杉並区民オペラの稽古の様子が取材されました。
僕の写真もあるのでぜひご覧ください。

音楽情報サイト『音楽アラカルト』
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/index.html



2010.7.24(土) 杉並オペラ「道化師」終了

実は…
昨日まで気管支炎みたいになっていて…
声は出ないわ、
痰はからむわ、
耳は聞こえないわ、

…こりゃあかんわと思っていたのですが、我ながら大したもんで、
本番までに何とか体調だけはギリギリいっぱいで戻すことができました。

昨日のゲネプロはとにかくガマン。
声も可能な限り抜いて、とりあえず最低ラインを自分で引いた感じ。
本番はこれ以上には悪くなることはあるまい…と、前向きに考えるようにしました。

今朝になって声は一気に復調。
本当に復調していたのかどうかは実はわかりませんでしたが、
とにかく心だけはしっかりもって、本番に向かっていきました。
まだ咳すると気管の方から黄色い痰が出るし、
鼻は詰まっているし、鼻をかみすぎてオケの音がほとんど聞こえない状態でしたが…。
何とか大きな事故もなく、めいっぱい歌いきれました。

それにしても…
本当にすごいキャスティング。
カニオ:五十嵐修さん、トニオ:大久保眞さん、ペッペ:大野光彦さん。
△期会でもこれほどの豪華キャストは揃いません。
この第一級の歌手陣の中で自分が共演させていただけたことは、
一生忘れられない財産です。
本番も、皆さんすごかった!圧倒的でした。
そしてネッダ役の藤戸明子ちゃんも素晴らしかった!
歴史に残る公演だったと心から思います…僕が質を落としていなければいいけど。

本日、会場にお越しくださった皆様、
本当にありがとうございました。
関係者の皆様、
大変ご心配をおかけしました。ありがとうございました。



2010.7.22(木) 場当たり稽古

今日はオペラ「道化師」の場当たり稽古。
いよいよ本番までカウントダウンです…。
僕は午前中に耳鼻科へ。
午後に池袋でレッスンをしてから、杉並公会堂へ。
相変わらずキレイなホールです。
響きもとても良くて、無理せず歌える感じ。
場当たりはバタバタしながらも何とかカーテンコールまで終了。
稽古場でイメージしていた通りの舞台だったので、
特別なこともなく、淡々と確認をしていきました。

あとは…体調!!
残り二日で万全を目指します。
これが終わったら、1カ月は本番の舞台から離れる…。
悔いを残さずに頑張ります!!!

チケットまだ数枚ございます。
チケットのお求めはコチラ



2010.7.21(水) 一人の一日

今日はレッスンが一件のみの一日でした。
午前中に銀行やら郵便局を回って、振り込みなどを済ませました。
午後に池袋へ行き、レッスン。
アマチュアの方でも参加できるコンクールに出場する生徒さんを、
伴奏者さんも交えてレッスンしました。

その後に喫茶店で少しリラックスしてからスタジオに戻り、
自分の練習をしました。
声の調子はベストではありませんが、休むことで筋肉が衰えてしまわないよう。
ほどほどに練習を終え、帰路につきました。
マッサージ屋さんで身体をほぐしてもらい、夕食を食べて帰宅。

予定が入っていない日ほど不安になります。
明日からはいよいよ杉並公会堂へ。
あとは時間が来るのを待つのみです!



2010.7.20(火) どうやらアレルギー

先日から話題にしている症状ですが、
今日はやたらとノドが重い感じで、若干ハスキー。
この感じは間違いなくアレルギー反応です。
おそらくクーラーでやられたものと思われます。
明日は耳鼻科に行こうかな…。

今日は午前中にハーモニーベルズの指導。
新曲を音取りしました。
本当にすぐ音取りができてしまう合唱団だから、
作業が早い早い…その分、もっと練り込む作業をやっていきたいです。

午後はレッスン4時間。
みんな本当に楽しそうに歌ってくれるから、
こちらまで嬉しくなります。

夜は混声合唱団「樹」の指導。
こちらも新曲の音取りが進んでいます。
ハーモニーはだいぶ良くなってきました。

今日も一日頑張った!!
ぐっすり眠れそうです。

※オペラ「道化師」間近!チケットまだございます。
他の団体では考えられない夢のキャスティング…お見逃しなく!
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2010.7.19(月) 花粉症か??

この症状は花粉症に近いかも…。
鼻が完全に詰まってノドがヒリヒリ。

今日はオペラ「道化師」のオケ合わせでした。
喉がこんな調子なので、慎重に歌うしかなかったのですが、
なんとか歌いました。

その後は練習後の定例会(飲み会)。
僕はお酒が飲めないからずーっとウーロン茶でしたが、
皆さん、呑みに呑んで結局5時間以上。
終電で帰ってきました。
この定例会も、もう終わりかと思うと寂しいです。
素晴らしい(というより夢のようなキャスティング!)皆さんとご一緒できるチャンス。
悔いを残さないように頑張らなきゃ!!



2010.7.18(日) 風邪ひいた…

昨日の猛暑稽古で体力を完全に奪われました。
朝起きたら喉が炎症していました…間違いなく風邪です。

今日は午前中からオペラ「リゴレット」の稽古。
午後は2:30から10:30まで(中1時間休憩)7時間レッスン。
よく頑張った…今日も頑張りました!

とりあえず風邪を治さねば。
前向きに考えれば、今のうちに風邪をひいておけば、
本番には治るでしょう…直前じゃなくて良かった。



2010.7.17(土) 猛暑の通し稽古

今日はオペラ「道化師」の通し稽古。
小学校の体育館をお借りしての稽古ですが、
冷房はないので、猛暑の中で通し稽古が行われました。
始まる前にすでに汗だく…体力が奪われました。
集中力も切れ切れ。
通し稽古はいつも一番大切にしている僕ですが、さすがに今日はダメでした。
初めて実寸の会場で演じたので、いろんなことを計算しながら。
全然集中できませんでした。
高音も失敗するし(原因はわかっているから大丈夫)、
演技もバラバラ。
いかんなぁ…しかも相当疲れたせいか、少し風邪をひいたかも。
しっかりしろ〜。残りわずか!最高のパフォーマンスができるよう頑張ります。



2010.7.16(金) 「リゴレット」&ベーレン

今日は午後から「リゴレット」の音楽稽古。
本指揮者の高橋さんとの稽古で、全幕サクサク進みました。
スパラフチーレ役が欠席だったので、代わりに歌ってみました。
初見で歌った割には頑張りましたが、
それにしてもスパラフチーレは歌ってみて改めて、
超かっこいい役だとわかりました。

夜は熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導。
今日もとても良い練習ができました。
毎回少しずつ上達しています…細かい積み重ねが実っている感じ。
あとはそれを団員さんたちが自覚できているともっと良いな…。



2010.7.15(木) ヘットヘトでも歌える

今日も午前中から東京女学館合唱部のコーチ。
集中練習最終日です(初日は僕抜きで練習をしていた)。
10:30から16:00まで。
休憩中もパート練習をしたりだったので、実質6時間。
後半は頭も朦朧(もうろう)としていました。
しかも音取りばかりだったので生徒たちも若干トランス状態。
それでもビシビシ歌わせる僕は、どうやらドSらしい。

もう次の部活は8月の合宿までありません。
一か月以上空いてしまうけど、大丈夫かしら…。

夜は「道化師」の粗通し稽古。
…の前に腹ごしらえをファミレスで。。。気がついたらそのまま寝ていました。
ハッと気付いた時にはわずか10分ほどしか経っていなくて、
それでも完全に頭の回路は一時停止していました。
夜の稽古は、まずB組が粗通し。
その後にA組がアリアなどを飛ばしながら、なんとなく通しました。
シルヴィオ&ネッダのデュエットは比較的うまくいったような気がします。
どうもヴェリズモオペラは音楽の持っているパワーがすごいので、
ついつい役者が入り込んでしまう危険があります。
リアルな演技よりも抑え込んだ芝居の方が音楽の力をより打ち出せる。
脂身たっぷりのステーキを焼くのに、鉄板にたっぷり油を敷く必要はない。
むしろ脂を少し落とすぐらい、カリッと焼いた方が美味しいのです。

あとは通し稽古とオケ合わせ、場当たり、ゲネプロ、本番…。
あっという間です。
リベンジをしなければいけないシルヴィオ役。
悔いを残さないように頑張ります。



2010.7.14(水) オペラ「リゴレット」音楽稽古

午前中から夕方まで、東京女学館合唱部のコーチ。
期末試験も終わったので、集中練習として一日部活をしています。
3日間連続なので、実は合宿よりもハードです。

今日は合わせもやりつつ、午後は個人ヴォイトレ。
今年は本当に有望な新入生もいるし、
先輩たちも昨年に比べて確実に上達していました。
本当…子供たちの成長にはいつも驚かされます。
まだまだ1学期が終わったところでピリっとしていなけど、
この集中練習でより成長できたら良いなぁと思います。

夜はいよいよオペラ「リゴレット」の音楽稽古に初参加。
なかなか稽古に参加できずにいたので、
今日は完璧に歌わなきゃというプレッシャーがありましたが、
出来としては80点…集中力がもう一つ足りなかったようです。

リゴレット役の木村さんは大学時代の同門の先輩。
これまでも「道化師」「仮面舞踏会」など、多々ご一緒させていただいています。
歌はもちろん、表現力・演技力も素晴らしい尊敬する先輩です。
演出家という立場で先輩と対峙することになるとは思ってもいなかったので、
とっても恐縮しています・・・。
でも幸せ…。



2010.7.13(火) 気合い

午前中はハーモニーベルズの指導。
今日も徹底して和声的な練習をしたのですが、
女声合唱は倍音が聞こえにくいし、なかなかハーモニーを体感するのは難しい。
繰り返し練習を重ねていくしかありません。
互いを感じ合う…意外と難しいことなのかもしれません。
とにかく音を取るのが早いので、いろんな曲を歌えたらと思います。

午後は「蝶々夫人」の立ち稽古。
昨夜、ガッツリ気合いを入れて譜読みしていったので、
今日はまだ不完全ながらも、完全暗譜で臨めました。
台詞もいちおうバッチリ入ったし、終幕だけ改めて勉強すれば、
なんとか形にはなりそうです。
次回稽古は8月になるので、しばらく熟成しておかねば。
…それにしてもプッチーニのメロディはどうして心に響くのでしょう。
稽古中に、思わず涙があふれてしまいました。

稽古の後にその「蝶々夫人」の照明打ち合わせ。
僕もちょっとだけ知識が身についてきたので、いろいろ提案しました。
会場のスタッフさんと直接掛け合う役目も任されました。

夜は混声合唱団「樹」の指導。
声がだいぶ若々しくなってきて、バランスも良くなってきました。
男声も増えたので、今日から4部合唱にも取り組みました。
良いハーモニーを奏でていきたいです。


昼食は四谷でうどんを食べました。器がかわいかったので思わず撮影。



2010.7.12(月) 日常

その前日にどんなに大きなことが起きても、
日常は当たり前のようにやってきます。
それがのしかかってくるのをごまかすかのように、
僕らはいつもと同じように歌い、演じていかなければいけない…
ということを重く噛みしめながら毎日を過ごしていきます。

お昼に新宿で「リゴレット」のダンサーさんと打ち合わせ。
今回はかなり具体的な打ち合わせをすることができました。
互いのイメージも膨らみつつあり、良いものを目指していきます。

午後は9月のオペラ「蝶々夫人」ハイライトの立ち稽古。
今日は2幕2場に集中して稽古しました。
まだまだ自分の中では薄い出来なので、悔しくて仕方がなかったです。

明日も頑張ろう。
明後日も、その次も…。



2010.7.11(日) 「古澤家」終演

『古澤家』
〜古澤泉・利人コンサート〜

が終わりました。

熱かった!
…いや暑かった!です。

会場の川越蔵「茶陶苑」は味噌蔵を改装したコンサートスペースで、
(入るとほのかに甘い味噌の香りが残っている)
ただし文化財でもあるため冷房がなく、蒸し風呂状態。
扇風機をたくさん置いてお客様には耐え忍んでいただきましたが、
それでも暑かった。
お客様も出演者も汗だくのコンサートでした。
それでは扉を開けて公演の様子を…

O sole mioをオープニングでデュエット

【第一部】は…
「ナルシスト・ステージ」と題した僕のソロステージ。
1、Occhi di fata(妖精の瞳)
2、オペラ「愛の妙薬」よりベルコーレのカヴァレッタ
3、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」よりセレナーデ
4、帰れソレントへ
5、オペラ「フィガロの結婚」より「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」
…お客さんに花をあげたり、お客さんに舞台に上がってもらったり。
笑いに満ちたステージになりました。

【第二部】は父のソロステージ。
フォスターやアイルランド民謡など、ホームソングを集めました。
艶やかな声と暖かい歌い回しで、とても温かいステージだったと思います。
最後の「ロンドンデリー(ダニーボーイ)」は、
控え場だった二階で聴いていて思わずホロリとなりました。

【第三部】は二人のステージ。
どちらかと言うとトークを中心として、歌もたっぷり歌いました。
オペラ「椿姫」の2つのアリア。
オペラ「魔笛」の2つのアリア。
そしてオペラ「ラ・ボエーム」とオペレッタ「こうもり」のデュエットを歌いました。
トークでは僕からのインタヴュー形式で、
父に聞きたかったことを公の場で質問しました。
自分たちにとってもなかなか内容の深いステージに出来たのではないかと思います。

父とのハーモニーは他では味わえないものではあります。
またその中で互いの個性がぶつかり合ったコンサートにできました。
最初はお客さんがどれだけ入るかな…と心配していましたが、
当日は満員御礼。
本当にたくさんの人に支えられて僕らは歌うことができているんだな、
ということを改めて感じることができました。
お越しくださった皆様、応援してくれた皆様、本当にありがとうございました。


さて、実はこのコンサートの後、
僕はすぐに杉並区の方南町へ。
オペラ「道化師」の粗通し稽古がありました。
…の予定が変更で合唱絡みの稽古。
出番はあまりありませんでしたが、
稽古中に僕の誕生日を皆さんでお祝いしてもらって感激しました。
涙が出そうになるほど嬉しかったです。
ありがとうございました。



2010.7.10(土) 衣裳合わせ

今日はお昼から池袋でレッスンをして、
その後はオペラ「道化師」の衣裳合わせに行ってきました。
なかなかかっこ良い衣裳でした。

夜はいつもの牛角へ。
店員さんに誕生日のお祝いをしてもらいました。
嬉しかった〜。



2010.7.9(金) 暗譜暗譜…

歯の痛みがひどくて、鎮痛剤でも効き目がないので、
今日はまた歯医者に行って、より強い薬をもらってきました。
本当に困った…。

お昼から熊谷で「こうもり」の音楽稽古。
今日が最後の音楽稽古だったので、なるべく暗譜で歌いましたが、
思った以上に自分の中に歌詞が入っていなかったことがわかり、
とってもショック。

アルフレード役の中村さんとピザ食べ放題のお店で夕食。
夜はベーレンタール男声合唱団の指導をしました。
先週はうまくいったんだけど、今日はうまく指導できなかったような気がします。
ハーモニーの練習をしているのですが、今一つ伝わらない。
なかなか難しいものですね…。

実家に寄り、11日の「古澤家」コンサートの最終合わせ。
終電までの1時間でザーッと通して歌いましたが、
やはりなかなかハード…これにMCが入るから、より大変。
明日はしっかりとノドを休めたいと思います。
では、お越しくださる皆様、どうぞお楽しみに。



2010.7.8(木) 体系化

歯が痛い…。
午前中に歯医者に行ってレントゲンを撮ってもらったら、
どうやら親知らずが横に向かって生えていて、
奥歯たちを押しているのだそうです…。
疲れが溜まったりストレスをかかえると時々痛くなります。
とりあえず抗生剤と痛み止めをもらってきました。

1時間ほど隙があったので、髪を切りに行くことに。
やっとさっぱりした…夏は髪の毛ぐらいはクールにしたいです。
いつもの美容師さんに切ってもらったのですが、
切ってもらいながら、僕のHPの話になったので今日日記に書くことを約束しました。
…なので書きました。呼んでくれていますか?(笑)

午後は池袋でレッスン。
いつものスタジオも認知度が上がったのか、最近は混んできました。
三人レッスンしてから移動。

夜はオペラの稽古が入っていたのですが、急きょトリになったので、
川口市民合唱団の指導に行きました。
徹底したハーモニーの練習。
これまでハーモニーは感覚的なものでしか捉えられなかったのですが、
(僕自身は物心ついた頃からハーモニー感があったから)
最近やっと自分の中でも「体系化」することができ、
人にそれを伝えることができるようになりました。
おかげでとても良いハーモニーを作ることができつつあります。
あとは、理屈で作ったハーモニーを感覚的に覚えてもらうまで、
時間をかけてコツコツと指導していきたいと思います。

と、合唱団の指導をしている最中に歯に激痛が…。
痛め止めを飲んだのですが、未だにズキズキが奥の方に残っています。
また痛くなる前に寝ようっと…。



2010.7.7(水) 七夕

今日はまず生徒さんのレッスン。
アマチュアのコンクールを受けるそうなので、こちらも熱血指導。
妥協を許さない厳しいレッスンでしたが、充実していました。

相変わらず空き時間は「リゴレット」の演出を考えているのですが、
ちっとも進みません…。
ヴェルディは深いなぁ。音楽の力が強いから、演出不要な作品です。
でもそれをよりダイレクトな表現にするためには何をすべきか…
お客さんの立場で考えれば考えるほど難しいです。
そろそろ形にしていかねばいけません。

夜は「道化師」の稽古。
稽古っていうか、実質通し稽古でした。
途中マエストロ:マイクとの音楽稽古も居残りでやりました。
声に頼らずにdolce(甘く)に歌う…高音が多いシルヴィオで柔らかく歌うのは、
なかなか難易度が高い!のですが、徹底して追及してくれる指揮者に、
こちらも頑張ってこたえねば!!!
あと少し負けないように頑張ります。



2010.7.6(火) 「蝶々夫人」立ち稽古

午前中と夜に合唱団の指導があり、
午後はオペラユニット:アンサンブル・ヴィノレンティによる、
オペラ「蝶々夫人」ハイライトの練習。
今日から立ち稽古がスタートしました。
間にセリフが入るスタイルでハイライト公演するのがコンセプトで、
これまでもメンバーとして「ラ・ボエーム」、「椿姫」に出演しました。
まだなんとなくオペラ全体の流れが掴めていない僕ですが、
(ボンゾ役で何度も出たことあるのに…)
今日、全体を流してもらえたことでイメージはわかりました。

シャープレスという役は、音域的には一番気持ちが良いところを歌えるのですが、
もっと落ち着いた感じの年齢に演じられたら良いなぁと思います。
これからの課題ですね…。

さてと。
もうすぐ父とのジョイントコンサート「古澤家」です。
曲目も結構多いし、頑張らなきゃ!
「楽屋で雑談」にもコメントを載せておきましたので、
どうぞご覧ください。



2010.7.5(月) 衣裳打ち合わせ in 早稲田

今日はお昼に「リゴレット」の衣裳について打ち合わせをしてきました。
衣裳さんは趣味で衣裳を作っていらっしゃる方だそうで、
オペラの衣裳をたくさんお持ちでした。
これで「リゴレット」は古典的な演出ができるようになりました。
その他、いくつかわがままも聞いていただけることになり、
今後の演出プランを考える上でも、とっても大きな弾みになりました。

打ち合わせは30分ほどで終わりましたが、
少し時間があったので、早稲田の街をちょっとだけ観光。
穴八幡宮にお参りをしてきました。

徳川家にも通じる歴史ある神宮。重厚な造りと、シックな趣がステキでした。

午後から夜までずーっと池袋のスタジオに籠っていました。
3:30から1人レッスン。
1人キャンセルになったので、その間にロビーでパンを食べ、
5:30〜7:30は「古澤家」の伴奏者さんを呼んで合わせをし、
7:30〜9:30に2人レッスン。
さすがに最後は声が疲れました。
でも、お一人お一人としっかりと向き合ってレッスンができて、
今日はとっても充実した一日でした。

さ。あとは今日の事務仕事をしなきゃ…。
まだまだ眠れそうにありません。



2010.7.4(日) 急きょオケ合わせ

今日は池袋で1時間レッスンをした後に、
今度は新大久保で2時間レッスン。

その後、夜は本厚木まで行き、
急きょ「道化師」のオケ合わせになりました。
厚木交響楽団はアマチュアながらとても良い音でした。
オケで歌ってみるとついつい音を聴きながら歌ってしまう部分があり、
自分から「こう歌いたいんだ」というのをオケの皆さんにも伝えられるよう、
引っ張っていくつもり歌うことを心がけました。
杉並公会堂で本番はどのようなバランスになるのかわかりませんが、
とても楽しみです。
もっと音楽的にも煮詰めていきたいです!!



2010.7.3(土) 二人指導者

今日は江東少年少女合唱団の指導。
8月までは僕の都合が悪く、サマーコンサートも指揮を振れません。
この間、指揮&指導を受け持ってくださる相澤直人さんが今日から来てくれました。
そんな訳で僕はずーっと見学させてもらいました。
いつも指導している時に前から見ている風景と、
子供たちの後ろから見えている風景はだいぶ違うんだなぁと感じました。
いろんな角度から子供たちを見守ってあげられる指導をしたいです。

相澤さんは午前中も別の児童合唱団、夜は大人の合唱団を指導…ということで、
一日に3団体を指揮して回るというスケジュール…さすがにハードだ。

夜はバトンタッチして、僕がSクラス(一番上のクラス)を指導しました。
だいぶ子供たちの顔も覚えてきました。
かなり難しい要求をしてもしっかり応えられる子たちなので、
遠慮せずにいつものジェットコースターのように突っ走って練習しました。

帰宅して…実は今夜は奥さんが友達の家にお泊まりなので、
この隙に家の大掃除を決行!
気になっていた場所をピカピカにして、とってもスッキリしました。



2010.7.2(金) 熊谷DAY

今日は午後から熊谷で「こうもり」の稽古。
…と言っても家を出るのは午前中…移動にちょうど2時間かかります。
熊谷駅の一つ先、籠原駅を降りるとものすごい猛暑。
さすが熊谷。熱風が吹いていました。

「こうもり」の稽古はつつがなく進み、少し早く終わりました。
でも帰る訳にはいかず、夜の仕事まで時間つぶし。
雷雨の間は熊谷駅ビルAZのレストランで食事をし、
「リゴレット」の演出を練っていたら、あっと言う間に3時間が過ぎました。

夜はベーレンタール男声合唱団の指導。
かなりねちっこくハーモニーを一つずつ作っていく練習をしました。
団員さんたちは、普段こういう神経をつかわずに歌っているのでしょう。
練習が終わるとゲッソリしていました。
でも充実した練習ができました。

今度こそ帰宅…と思いきや、実家に立ち寄り、
7月11日親子コンサート『古澤家』の合わせを22:00〜23:00に。
金曜日のこの時間しか二人が合う日がないのです。
二重唱を中心に出来得る限りの曲を合わせて、急いで終電に飛び乗り、
日づけが変わってから帰宅しました。

『古澤家』…反則技に近いネタもあるので、どうぞお楽しみに(笑)



2010.7.1(木) 演出は詰将棋

オペラ「リゴレット」の演出にあたって、
各役の動きを一つ一つ頭の中でシミュレーションしています。
あちらを動かせば、こちらが詰まる。
ここを通せば、こちらが止まってしまう。
最終的な詰みの形が見えない詰将棋のようです。
何百・何万通りの動きの中から、
最も良いと思われる一つを選ばなければならない…。
とても大変な作業です。
選ぶのは簡単なんだけど、それを決断する決断力が要されます。
後で後悔したり、芯がぶれるのはイヤですからね。
粘り強く頑張ります!

さてさて今日は午後から池袋でレッスン。
3人レッスンをしてから、夜は川口へ。
合唱団の指導の前に、食事をしながら先述の演出を考えていました。
何時間かかっても最初のシーンが決まらない。
何度も作っては壊し、作っては壊しの繰り返し。
きりのない仕事ではありますが、いつか固まってくれるに違いない。
まさにアーティストの仕事なんだな…と改めて思いました。

川口市民合唱団の指導では、男声と女声に分かれての練習。
男声は一人ずつアドバイスする機会も作れましたし、
ハーモニーやバランスについて言及する練習もできました。
かなり質の高い練習ができて、僕自身も満足です。
これからもこういうしぶとく粘り強い指導をしていきたいです。