舞台裏日記


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2007.12.29(土) 今年最後の日記です。

大晦日のディズニーリゾートIKSPIARIカウントダウン『第九』のために、
明日からホテルに泊まるので今日が2007年最後の日記です。
まずは、奥さんもともども元気になりましたのでご報告します。
皆さんご心配をおかけしました。

今年も皆さんにご愛読いただきまして、またたくさんのコメントをいただきまして、
ありがとうございました!!
今年の年末は昨年同様、体調を崩しまして皆様にはご心配をおかけしました。

今年は3月まで休養をとり、4月から始動しました。
今年のスタートは4月のオペラ『魔笛』から。
急遽2日間パパゲーノを演じることになりまして、本当に苦しみました。
ですが、その公演が『音楽の友』誌に講評され、身に余る高評をいただきました。

その後は9月まで浜松に稽古に通い、オペラ『ラ・ボエーム』に出演しました。
本当に人づてでいただいた話でしたが、初めてマルチェッロ役を演じることができて、
とても良い経験しました。
こちらも『モーストリークラシック』誌に取り上げていただきました。

11月は『フィガロの結婚』、『泣いた赤鬼』、『電話』の3本のオペラに出演。
フィガロ、青鬼、ベンという3つの主役を演じ、とても充実していました。

12月はクリスマスコンサート3本&熊本『メサイア』ツアー&オペラ『ラ・ボエーム』という予定。
おまけに某オペラ研修所の試験がはさまり(←いい出来だったのにひどい成績だった:?)
2日に1本ペースのスケジュールで最後は身体を壊しました・・・。

今年はいろいろチャレンジできましたし、全ての公演に全力投球ができた一年でした。
良い出会いもありました。
今年は川口市民合唱団とハーモニーベルズ、あい混声合唱団という3つの合唱団と出会い、
合唱指導者として迎え入れてもらいました。
3月に、9年間勤めていた富士見中・高校の非常勤を辞め、経済的には不安でしたが、
なんとか乗り越えてこれましたし、個人レッスンの生徒さんも増えました。
いろいろ環境も変わった一年でした。

来年はどうなりますでしょうか・・・。
とりあえず1月はおやすみ。
ストレスでしかなかった(←問題発言)研修所も3月に終わりますが、
自分の環境を変えることなく、僕は今まで通りの活動をしていこうかな、と考えています。
2008年も皆様に支えていただきながら、良い年になりますように。
皆様にとっても良い年になりますように。
2008年もよろしくお願いいたします。

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2007.12.27(木) あぁぁ・・

今度は奥さんが発熱。
どんどん熱が上がっています…僕のせいだ…かわいそうに。
今日は病院に連れて行き、薬をもらいましたが、あまり効き目は見られない。
どうしたもんか…。

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2007.12.26(水) やっと回復・・・

22日になって気が抜けたのか夜になり突然発熱。
たぶん研修所の成績がひどかったのにもガッカリしたんでしょうね・・・。
熱は38度をとっくに超えていたのですが、あまり辛く感じていなかったんです。
たぶんずーっと数日間微熱以上はあった模様で、身体が慣れてしまっていたようです。
それよりも咳がひどくてつらかったです。
咳が止まらず眠ることができなかったので、これはあかんと思って急患で病院へ。
病院に着くと、眠そうにした医者が聴診器も当てずに解熱剤だけ渡してきて、
腹が立ったけどとりあえず帰宅して薬を飲んで寝ました。

翌日、熱は見事に下がり、食欲も出てきました。
相変わらず咳が辛かったのでずーっと寝ていました。
結局それからずーっと寝ていて・・・やっと今日、日記を更新することができました。

ご心配をおかけしました。
また、オペラの大事な練習や、合唱団の指導など、休んでしまいました。
関係者の皆さん、ご迷惑をおかけしました。
明日から、外に出ます。

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2007.12.21(金) ANCORA!

ANCORA第一回公演の二日目。
最終日という気持ちもあってか体調は少し軽く感じました。
まずは2:30から簡単に最終稽古をし、本番を迎えました。

今回のANCORAは演出家の三浦あんこうさんが立ち上げた団体で、
若手の歌い手さんを中心に「本物のオペラ」を目指して一から作り上げられてきました。
僕たちが知らないところでお一人お一人が汗水流してきたものが、
一瞬の火花を上げるように本番で輝くことができた素晴らしい公演だったと思います。
僕らは本当に歌い演じるだけ…。
本当はもっともっとお手伝いをして、一緒に作り上げていかなければいけなかった…と感じるほど、
とてもたくさんの人がこの公演に熱い想いを込めているのを最終日にして改めて感じました。

熱い舞台っていいですね…。
こういう団体が長く長く続いて、たくさんの方々から支援されて欲しい。

↑左からマルチェッロ:押川さん、僕、コッリーネ:押見さん、ロドルフォ:上本くん

ショナール役は8度目でしたが、新鮮な気持ちで臨んだつもりです。
でもどこかで「上手に」演じようとしている自分がいる…そんな自分との戦いでした。
もっと不器用に、もっとリアルに演じたいと今日は切実に想いながら演じました。
第4幕後半…呆然と立ち尽くす…この芝居がずーっとしたかった…。
死に行くミミを前に、何もできずにいるショナールの虚しさ。
コッリーネから「(ロドルフォとミミを)二人にしてやろう」と言われたときに、
自分にもやるべきことがあった、と喜ぶショナール。
一番お調子者なのに、一番使えないヤツ。ダメな男を自分なりに演じ切れたと思います。
でもまだまだ…もっと大きくて、深い部分で演じることができるはず…今後の最大の課題です。

ショナールはとにかく「バランス」が大切な役。
舞台のバランスをしっかり見計れた存在になれていれば嬉しいです。


それにしても体調管理が甘かった。
風邪ではないと思うのですが、とにかく鼻水と咳が止まらない。
鼻の奥かノドの上の方から出血したらしく血だらけの痰を吐きながら本番に臨まなきゃいけなかった。
身体がガッチガチでブレスが入らないし、歯は痛いし、ノドは痛いし、目は開かないし…。
今月に入ってからどんどんひどくなってますから、今日からしっかり休みます。

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2007.12.20(木) ANCORA「ラ・ボエーム」初日終了

(※21日朝に書いてます)
前日19日は長丁場の舞台稽古でした。
今回は舞台の形がかなり特殊で、客席に舞台が斜めにせり出しているような感じ。
(「舞台正面」がどの方向だかわからない)
また、現場に入ってみて初めてわかることもたくさんありますので、かなり入念に稽古。
その後、夜は失礼して研修所の授業へ。
僕は歌わなかったのですが、ちょっと授業を聞いているだけで頭がクラクラ。
やっぱり授業よりも稽古場の方が楽しいなぁ…でも出席日数がかなりヤバいから…。

その日の夜はちょっと微熱が出て(計ってはいませんが)、慌てて布団に入りました。


さてさて20日。いよいよANCORA公演の初日です。
まずはゲネプロ。
朝から花粉症のひどい状態みたいな感じで、ノドと鼻の間が焼けるように痛い。
そんなわけでテンションがあまり上がらないので、楽屋では静かにしてました。
舞台に上がったらぐわーっとテンションを上げて、声は抜き抜きでしたが無事ゲネプロ終了。
目の奥が痛いな〜。熱は出るなよ〜と思いながら本番へ。

本番についてはネタバレになるから明日書くことにして、
でも第一幕のベノア絡みは今までで一番盛り上がった。
演じていて楽しかったです。
二幕にちょっとトラブルがあり、それがわからないように舞台上でかなり頭がフル回転。
芝居をつなぐ…芝居をつなぐ。
最後のシーンも自分で納得のいく出来だったと思います。
ショナールはそれほど目立たないかもしれないけど、実は芝居的には重要なカギを持っている。
それで周りの方々が光ればショナール役としては最良…というのが僕のこだわり。
歌う部分が少ない分、いい意味で「浮いている存在」になればいいな…。

家に帰るとグッタリ…。
目を開けているのも辛い状態。
即効布団に入りました。
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2007.12.18(火) 自分を演じる

午前中からハーモニーベルズ女声合唱団の指導。
暖房があまり効いていなくてとても寒い部屋でクリスマスソングを練習しました…。

今日は要町で練習をしたのですが、帰り道は先週も歩いたネコがわんさかいる遊歩道。
ネコパラダイスです。

↑こんなやつもいました。

お昼から恵比寿でオペラ「ラ・ボエーム」の通し稽古。
先日からずーっと悩みながらショナールを演じています。
何を悩んでいるのか自分でもはっきりしない…なんかずーっと違和感を感じています。
で、今日その理由がわかりました。
ショナールがすごく自分に近いんです。
ショナールを演じているというよりも、自分自身を演じているようで…。
だからナチュラル過ぎてしまう→「演じよう」とする→なんとなく芝居にあざとさが出ている気がする。
この違和感を今日は稽古の後に思い切って演出の三浦さんに告白してみました。
すると…
「実は今回は役のイメージに合う人をキャスティングしていったんだ。
 だから、りひと君が『自分を演じているように感じる』と思うのなら、それは僕が意図した通りだ。」
と、三浦さん…。
そっか…これでいいんだ…。
何か演じているようで演じていないようで、それでいて演じなきゃいけないような気がして…。
すっごく変な感じだったのですが、少し肩の力が抜けました。

帰りの電車で、デビュー当時に共演した同い年のバリトンさんにばったり会いました。
実は彼とは先週もばったり別の場所で会ったのでした。
電車の中で、二人でオペラのことを熱く語り合いました。
最近思うことなのですが、僕ら若手の世代の人たちはみんな共通の想いを持っている。
「日本のオペラ界をどげんかせんといかん!」
今の矛盾を抱えたままで、日本のオペラ界に未来があるようには思えない…。
(問題発言?そんなの関係ねぇ!)
別れ際、彼と「何かやろう!」と漠然とした約束を交わしました。
僕に何ができるだろう…正直何も思い浮かびませんでした。

今、できることをやろう…。
今できること…今すごく熱い想いで取り組んでいる「ラ・ボエーム」。
この公演は皆が本当にいいものを創ろうとしている。
自分が本当にいいと感じているものを、よりたくさんの人に観てもらうこと…。
大きな劇場でも大きな組織でもなくても、いいものはいい!と思っていただけるよう、
そして何かを発信できる公演であるこの「ラ・ボエーム」をもっともっと宣伝していきたいと思います。

本番まであと2日。

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2007.12.17(月) 「第九」合唱指導最終日

大晦日のIKSPIARIカウントダウン「第九」の全4回の合唱練習が今日終わりました。
今年の最後にどんな「第九」を演奏するのか…。
いい声で、いいハーモニーで、
そして何よりもこの曲の持つメッセージを熱い気持ちで伝えられますように。
今年も泣ける「第九」を歌いましょう!!

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2007.12.16(日) 「ラ・ボエーム」の一日

今日は夜に補講を入れていましたが、それをキャンセルして「ラ・ボエーム」の稽古に集中しました。
第1幕…。
今回のショナールはちょっと冷めた性格。
仲間たちをどこか見下したような態度で登場します。
クールに現実を見つめているショナールですが、どこかピントはずれている。
芸術家としての素養はあっても、その感性はどこか芸術とはかけ離れています。

第2幕…。
実はまだ僕自身が整理できていない部分だらけなのですが、
今回の演出では結構第2幕のショナールは重要なキーマンとなっています。
ムゼッタとマルチェッロの真ん中に居座って、二人の様子を間近で観察している。
それを面白おかしく揶揄する辺り…あまり性格が良いとは言えない感じです。

第3幕…はショナールは出番なし。

第4幕…。
自分では一番のムードメーカーのつもりでいるけど、やっぱりどこかずれている。
でもきっとこの状況を一番楽しんでいるのは実はショナールなんでしょうね…。
瀕死の状態のミミが部屋に入ってきてからのショナールは本当にダメダメです。
自分のすべきことを探しているのだけど、何も思い浮かばない。
なぜなら彼はいつも今、目の前にあることだけを考えて生きてきたから。
今を謳歌することだけを大切にしてきたから…。

そんなショナールを演じることに全力を振り絞っていますが、
まだまだ本当の彼には近づけないでいます。
まずはテクニカルな部分を一つ一つ解決していこう…。
きっと舞台稽古に入ったときからがもっと精神的な部分に集中できるようになるはず。

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2007.12.15(土) 読売クリスマスコンサート in 小平

今年最後の読売シリーズ。
12月1日に朝霞でも催しましたが、その後もメンバーを変えて各地でコンサートが行われてきました。
今日はルネ小平の中ホールで公演。

14:00開演と聞いていたので、いつも通り11:00からリハだろう…と確認せずに楽屋入り。
するとなぜかホールから拍手の音が…。
「あれ?」
ホールをのぞくと明らかに違う催しが行われていました。
(リトルリーグの何かだったようです…青少年たちが表彰みたいなことをされていました)
あわてて共演者に連絡すると…
「今日は夜公演だよ。私も人づてで聞いた。」

な、なにー!聞いてないよー!
確かに確認をしなかった僕が悪いんです…よくあるんです連絡ミス…。
でも僕が悪いんです。よくあるとわかっていながら確認を怠ったのですから。

諦めて一度帰宅。
せっかく時間ができたのだから…と思い、耳鼻科に行きました。
「真っ赤ですね〜。でもポリープとかはできていないです。」と耳鼻科の先生。
ホッとしましたが「安静にすることが一番です。」と言われたので、
「でも今日もこの後に本番なんです。」と答えると、先生苦笑い。
吸入をして、薬をもらって帰ってきました。

3:00に再び小平へ…本日二度目(笑)。
リハーサルをしてみると狭いホールなのにとってもデッド。
こりゃあ手ごわい…。
出演者全員が6:30開演だと思っていたら、なぜか5:50に1ベルが鳴りました。
な、なにー!!
なんと開演時間も連絡ミス。慌ててスタンバイ。
でもなぜか僕は嫌な予感がしていたので、すでに着替えてありました。

なんとか開演。客席は満席でした。
読売新聞に広告を出したところ、その日のうちに満席になったそうです。
消防法ギリギリの追加椅子を出して、満員御礼…ありがたいことです。

僕はソロステージ3曲、クリスマスソングステージでソロ&重唱。
薬が効いて声が出ているとはいえ、まだ本調子とは言えないノド。
でも、それをかばい過ぎて身体の筋肉まで縮こまってしまっていました。
ん〜悔しい…けど、その中で最大限の力で歌えたと思います。
…。
 
↑髪を固めるために結んでいますが、ステージ上ではもちろんほどきました。

いや〜長い一日だった。
そんなわけで急遽、夜の研修所の授業は欠席。
出席日数…大丈夫かなぁ…(汗)

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2007.12.14(金) 送り出す

今日はレッスンをお二人。
二人ともレッスンが終わるとキラキラした顔になる。
できたことと、できなかった課題と両方を家に持って帰ってもらえるように…。

夜は熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導。
来週、群馬県の太田市で僕の父が指導している合唱団が「モツ・レク」を演奏するのですが、
その男声が不足していたため、急遽ベーレンのメンバーが助っ人に入ることに。
わずか2ヶ月で仕上げました。
今日が最後の練習だったので、僕としては巣を飛び出すヒナ鳥たちを送り出すような心境。
僕は本番には行きませんが、皆さん頑張ってきてください。
…ということで今年の熊谷は今日が最後。
ベーレンタールの皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。

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2007.12.13(木) 衣裳合わせ

今日は「ラ・ボエーム」の稽古。
衣裳については今回は持ち込みなので、
自宅にある衣裳になりそうなものを片っ端から持っていきました。
立ち稽古は4幕と1幕を練習。
だいたいの外枠は出来たのですが、まだまだ自分の中で埋まっていない部分がたくさんある。
ショナールは人間の死に直面してどんな状態になるのだろう…。
自分の知人がまさに今、息絶えようとしているのに何もできない自分…。
この虚しさこそがこの物語の最大の悲劇です。
※詳しくは「音楽解説」をごらんください。(あらすじは別サイトなどを検索してください:笑)

夜は川口市民合唱団の指導。
岩河三郎作曲の「富山に伝わる三つの民謡」を音取り。
曲についてじょじょにイメージが沸いてきました。
僕は音楽から映像が見えてきます。
映像が見えたらそれをいかに明確に表現していけばいいので、
そのための工夫・技術を伝えていきます。
…でもまだ音取りの段階なので、地道に勉強していきます。

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2007.12.12(水) あ、今日ゾロ目の日だ

お昼から受験生を一人レッスン。
2時間レッスンするのだけど、それでも時間は足りない。
あさってまたレッスンするから、頑張って今日学んだことを身につけてきて欲しい。

その後、今度は僕が先生にレッスンをしてもらいに新大久保へ。
先生はとっても褒め上手。
とにかく「悪くないね〜」とか「うん、いい感じ」とか、よく考えると微妙な表現だけど、
何となくレッスンを受けていて心地よくなります。
先生にお会いするだけでもとっても元気をもらえる感じ…。
いい先生です。僕もこんな先生にならなきゃ。

夜は研修所。
今日は荒立ちをつける授業だったので、ちゃんと歌わなくても良く、
少し声を休めることができました。
明日には少し良くなってくれるかな???

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2007.12.11(火) 時間が止まればいい

熊本の疲れは全く取れず・・・午前中からハーモニーベルズの指導。
今日はいつもの千川ではなく要町で練習しました。

要町は猫パラダイス…朝からひなたぼっこをしている猫くんに遭遇しました。
10:00-12:00合唱指導をして、14:00から小平で「ラ・ボエーム」の立ち稽古。
1幕と4幕の練習をしました。
17:00に稽古場を失礼して、小平→高田馬場→茅場町→八丁堀→新浦安と移動。
18:30からのIKSPAIRI「第九」合唱指導にギリギリで到着。
今日は真ん中の部分を中心に練習をしていきました。
第3回の今日から曲のメッセージを明確にしていきました。
練習が終わってさすがにお腹が空いたので新木場駅の立ち食いソバへ。
閉店間近だったこともありお店のおじさんがかき揚げをサービスしてくれました。

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2007.12.7(金)〜10(月) 熊本「メサイア」ツアー

12月8日&9日の「メサイア」公演のために、
7日から3泊4日ツアーをしてきました。

【7日(金)】
9時の飛行機に乗るために、6時起きで出発。
品川から京急に乗って羽田空港へ行きました。

羽田空港第一ビル
空港で父と待ち合わせ、一緒に搭乗手続きへ・・・。
実は僕、飛行機は二度目なので緊張。
しかも一度目は大雪の日・・・すっごく揺れたし酔ったし・・・苦い思い出です。
ガッチガチで乗った飛行機でしたが、今回は飛行機が大きかったせいかほとんど揺れず。
ラジオを聴いたりテレビを見たり、空の旅を満喫しました。

熊本空港(阿蘇空港?呼び方がいろいろあるらしい)に到着してタクシーでホテルへ。
とりあえずお腹が空いたので、ソプラノの斉田先生と父と3人でホテルで食事。
軽めのコースランチを食べたのですが、とってもおいしかったです。
その後、熊本県立劇場へ会場入りし、リハーサルへ。
 
とっても大きくて素敵なホール。よく響いて歌いやすかったです。
1時リハ開始だったのですが、待つこと4時間・・・僕の順番は5時過ぎでした。
眠いのと、調子の悪いノドをいたわるので疲れてしまいました。
 
4曲歌ってホールのレストランで急いで食事をし、紅茶の飲む間もなくホールにUターン。
6時からの夜の部でトランペットのアリアを1曲合わせて終わり。
ホテルに一度チェックインしてから父と夜食を食べに街へ繰り出しました。
地元の人にたずねながらウワサの熊本ラーメン「こだいこ」へ。

なるほどなるほど…あっさりなとんこつ。本当にとんこつのみ!って感じ。
東京で食べるとんこつ醤油のラーメンはこう考えるとしょっぱいんだなぁと感じました。
食べ終わったら真っ直ぐホテルに帰って初日終了。


【8日(土)】
朝起きれず、朝食は断念してそのまま寝ていました。
リハのために熊本県立劇場へ。
市内の中心にある「交通センター」というところから熊本県の各地にバスが出ているそうなので、
行ってみたのですが、バスは1時間に数本…タクシーで会場へ行きました。
 
左:交通センター 右:市街から見た熊本城

リハーサルは一回ザーッと流していき、曲は入りと終わりだけ歌ってリハ終了。
それから楽屋で待機して、お弁当を食べました。
5:30からオラトリオ「メサイア」本番。
なんとこのホール(熊本)で「メサイア」が公演されるのは15年ぶりだそうです。
東京では毎年いろんな団体が演奏をしている曲だから、驚きました。
当初、お客さんがとっても少ないのでは…と不安をしていましたが、
1813人も収容できる客席に1階席の半分くらいのお客さん(500人ぐらい?)いらしてくださいました。
とても閑散とした状況を予想していたから、舞台に上がって客席を見たときに嬉しかったです。
声の調子がベストではなかったのですが、誠心誠意こめて歌いました。

最後の「トランペットのアリア」は"We shall be changed"という歌詞が何度も出てくるのですが、
この言葉はお客さんに向かって歌いかけたつもりです。
「私たちは変えられる」=「私たちは変わるべきだ」=「私たちは変わることができるはずだ!」
というニュアンスで歌いました。
この曲は後奏が長いのですが、上記のメッセージを確信できるような強い精神力で、
客席に対して真っ直ぐ立つようにしています。
これが一番難しい…少しでも自信の態度で立っていたら、
この「メサイア」のメッセージを確信を持って客席には届けられない…。
今回の「メサイア」公演をきっかけに、熊本でもっとこの曲が歌われることになればいいなぁ…。


終演後は打ち上げがあったのですが、翌日の本番のこともあるのでソリスト陣は失礼をして、
ソリストだけで静かにご飯を食べに行きました。
ホテルでおすすめしてもらった郷土料理屋さんで馬刺し等、熊本もおいしい料理を食べました。

【9日(日)】
10:30にホテルを出発。
水俣公演のために車で2時間かけて移動しました。
 
途中のサービスエリアで購入した「いきなり団子」…埼玉の芋饅頭と同じものでした。
うつりゆく美しい素朴な景色に心が和みました…。
町の中を宣伝カーが走り、「メサイア」公演の案内をしていましたが、
本当に人口が少ない…街中を歩いている人が明らかに少ないのを感じました。
やっとこさ12:30頃にホールに到着。
とてもいい規模の響きも悪くないホールでした。

午前中にホールを使用していたようでセッティングに時間がかかりました。
結局リハ開始は3:45。
それまで暇になったのでホールの前の庭で筋トレ&軽い発声練習。
前日よりも声は万全でした。
 
水俣公演は「メサイア」はハイライトということで曲数も減っていたのですが、
アルトソロがいなかったので最初のアリアは僕が歌いました。
昔は現在アルトのソリストが歌っていた曲はバスやテノールが歌っていたそうです。
僕もこの"But who may..."は一度歌ってみたかった曲だったので気合いが入りました。

リハを終え、いよいよ本番。
お客さんは200人弱ぐらいでとても少なかったですが、
一番前の席で小さな子供がキラキラした目で舞台上を見ていたり、
皆さんとても温かい雰囲気でしっかりと音楽を聴いてくださいました。
終演後もずーっと拍手をしてくださいました…本当に嬉しかった…。

22:00に会場を後にし、再び車で熊本のホテルに戻りました。
クッタクタでした…。

サービスエリアでラーメンを食べました。ナゾのサンタのマネキン…何か僕に似ている…。

【10日(月)】
お昼から通常通り東京ミューズアカデミーの授業をしなければならないため、
朝イチの飛行機で東京に帰らなければなりませんでした。
早朝6:15にホテルをチェックアウト。
車で空港まで送ってもらいました。
 
熊本空港で日の出を迎えました…。
帰りの飛行機は全く記憶がないほど爆睡。
あっと言う間に羽田に着き、まっすぐ池袋へ。
ところが早く着き過ぎたため時間を潰す羽目になり、仕方がないのでネットカフェで1時間仮眠。
大きな荷物を抱えて、ネットカフェでピラフを食べて爆睡…ちょっとしたネットカフェ難民みたい…。

東京ミューズアカデミーの授業は通常通り…1時から休みなしで9時まで連続レッスン。
さすがに限界…。
声がもう出ない…。

でも今回の熊本公演ではソプラノの斉田先生とずーっとご一緒させていただいて、
発声のことやいろんなお話を聞くことができました。
僕自身も今まで使ったことのない発声法を試してみて、とても上手くいきました。
本当に学んだことが山ほどあった4日間でした。
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2007.12.6(木) 明日から熊本へ

明日から12月10日まで熊本へ「メサイア」を歌いに行ってきます。
飛行機…苦手なんです。
頑張ってきます。

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2007.12.5(水) クリスマスコンサート in 横浜イギリス館

横浜イギリス館でアンサンブル・ヴィノレンティのクリスマスコンサートに参加しました。
イギリス館は「港の見える丘公園」内にあります。
以前は石川町駅からタクシーで行くしかありませんでしたが、
今はみなとみらい線が開通したおかげで「元町・中華街」駅から徒歩で行けるようになりました。
ところがこれがすごくきつい上り坂・・・。
息を切らしながら到着しました。

まずはリハーサル。
指定文化財(横浜市)の古い洋館で歌う気持ちは格別です。
部屋の広さもちょうど良くて歌いやすい。
 
↑リハーサルの様子

控え室で着替えを済ませ、いざ本番。
今回は平日の昼間ということでしたが、とてもたくさんのお客さんにお越しいただきました。
歌いながらバラをお客さんに渡すと、皆さんとてもいいリアクション。
「パ・パ・パ」ではたくさん笑ってもらえて、本当に温かいお客さんでした。
子供もたくさんいて嬉しかったです。
しゃべるのが大好きな僕には、今回のMCつきコンサートはとても楽しかったです。
…でも実はMCってすっごく緊張するんですよ…。

第2部はクリスマスソング集。
 
↓アンコールの様子


↓ソプラノの小川さんと。2階の展示室にあったクリスマスツリー。
 


コンサート終了後は打ち上げ…と言いたいところでしたが、
オペラ研修所の授業へ。
出席日数も気になるところですが、
それよりも指揮者の福森先生がいらっしゃるということで、
休むわけにはいきませんでした…。

我ながらタフ…。
「ラ・ボエーム」第3幕を歌ってグッタリ。
「声が出ていない」と言われましたが、コンサートに出ていたことは内緒だったので…。
(本来研修生は許可を得ないとコンサートなどには出演できないんだそうです…「そんなの関係ねぇ」)
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2007.12.4(火) 思いがけない休息

午前中に千川でハーモニーベルズの指導。
こちらもちょっと選曲で悩んでる・・・。
指揮者は団の向かう方向へ導いていかなくてはいけないんだろうけど、
合唱団によって求めているものが違うから、指導者のエゴで指導をしてはいけないと思う。
ここが難しいところ・・・。
指揮者にとってやりがいのある曲と団員さんが歌いたいと思う曲は違う。

午後は「ラ・ボエーム」の稽古の予定が、急遽「取り」になりました。
そして夜のレッスンの予定も生徒さんの都合でキャンセルに。
思いがけず本番前日に休息をもらいました(^▽^)

・・・で、久々に家にこもることができたので・・・
年賀状を書き始めました。
5時間ずーっと書いていたら逆に疲れちゃった・・・。
アホだ・・・。

そして、年賀状を書きながらビデオをDVDに焼いていく作業も同時進行。
「アルバンベルク弦楽四重奏団の公開レッスン&模範演奏」や、
「フランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラのモーツァルト『レクイエム』」
「朝比奈隆さんのベートーヴェンチクルス『第九』」

などを見ながら過ごした一日でした。
う〜ん・・・こんな時間の過ごし方も音楽家としては贅沢だな。


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2007.12.3(月) 前髪がアゴにつくぐらい伸びた

今日は△期会オペラ研修所の歌曲試験。
暗譜が間に合うか本当に心配(歌う直前まで心配)でしたが、無事歌い終えました。
伴奏者の斎木さん・・・大変ご心配かけました・・・。
声もなんとか昨日よりは出てたし・・・まぁ、やれるだけはやったかな?

夜は新浦安へ。
IKSPIARI第九の合唱指導です。
第2回目の今日は、かなり細かく練習しました。
合唱の皆さんに椅子を全部下げてもらって、動きながらシーンをイメージして歌う練習。
毎年参加されている方々はずいぶん慣れたもので、
僕が「この単語の意味は?」と聞くとすぐ答えてくださるようになりました。

「はじめに言葉があった」(ヨハネの福音書第1章第1節)

音を取るよりも、いい声で歌うよりも、まずは言葉の意味を理解すること。
ある詩を読んで、それに共感して作曲家が音をつけます。
ここの過程って一番大事だと思います。
そして、その詩につけられた音が僕たちの想像を超えるような世界観だったときに、
新たな感動があるのです。この感動こそが演奏に深みを生むのだと僕は思います。

僕は、歌を指導するにはまず文学的な部分も指導していきたいと思います。
想像力・・・これはまず言葉から生まれるべきです。

なんてね・・・僕の今日の歌曲試験はどうだったのかしら・・・。


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2007.12.2(日) ぐわ〜ノドクラッシュ!

昨日の歌い方がよっぽど悪かったのか…今朝は声が全く出なくなりました。
昨夜も身体が痛くて寝苦しかったので、それも影響しているのでしょう。
まずはマッサージ屋さんへ行き30分ほど上半身をほぐしてもらいました。
ずいぶん楽になって、多少のだるさも感じながら午後は合唱指導。

八王子の「あい混声合唱団」のヴォイトレに行きました。
1時間は全体練習。「レクイエム」の言葉を中心に指導しました。
後半1時間はテノールとバスのパートヴォイトレ。

その後、新宿まで中央線内で爆睡…思いっきり寝ぼけて電車を降りたから、
軽く新宿駅内で迷子に。
山手線で恵比寿へ移動して「ラ・ボエーム」の立ち稽古。
第4幕の後半をやりました。
ミミの死に直面して若者たちは何を思うのか・・・何度やっても答えの出ないシーンです。
今回のショナールは特に今まで演じたことのタイプの役作り。
なかなか苦戦しています。
とにかく歌う部分(つまり台詞)が一切ない中で、ずーっと演じていかなければなりません。
誰のどの言葉に反応するのか・・・どう反応するのか・・・そして何に反応しないのか。
一つ一つに答えを出していきたい・・・8回目のショナール。
毎度、0からのスタートです。

明日は研修所の歌曲試験。・・・声、大丈夫かな・・・


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2007.12.1(土) 読売クリスマスコンサート in 朝霞

いよいよ12月がスタート。
朝霞市民会館で読売クリスマスコンサートに参加しました。
11時に集合。到着後に舞台のセッティングをしてからリハーサル。
何度も歌ったことのあるホールですが、今日はまた一段とデッド(残響時間が皆無なこと)。
歌っていると自分の声が全く聞こえず、自分を見失いそうでした。

13時30分に開場。開場前にはホールの外に長蛇の列ができているのが見えました。
14時開演。
「闘牛士の歌」
「雪のふる街を」
「電話」:湯山昭
重唱で「冬景色」とクリスマスソングを歌いました。

終演後に偶然コンサートに来ていた知人が楽屋に来てくれました。
以前に父が教えていた合唱団の団員さんでした。
こんな偶然もあるんですね。

会場を後にして、新宿へ。
夜はオペラ研修所です・・・出席日数がヤバいので本番の後でも出席しなければ。
ラッキーなことに今日は授業で歌わなくて良かったのですが、ノドがすでにクタクタ。
昼間のコンサートで、デッドなことに気を病んで相当ムリして歌っていたようです。
じっくり声を休めねば・・・ってそんな日はもう今年は一日もないな・・・。
さ!2007年残りわずか!駆け抜けるぞー!


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