舞台裏日記


※日記内の画像はクリックすると拡大します。

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2008.10.31(金) レッスン5連荘

今日は午前中から5時間・5人連続レッスン。
すっかりスタジオにこもりっきりでしたが、それほど苦ではありませんでした。
生徒さんがいい具合に伸びてくれると、レッスンは楽しいですね。

夜は熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導。
本当に上達しましたが、最後のカギはやはり集中力。
各人が一音ずつ雑に歌う箇所がある…。
今日は徹底的に一人一人に、クセのある箇所を指摘しましたが、
集中していれば簡単に直ること。
…でも、なかなか意識的に集中できないらしい。
辛抱辛抱の練習でした。
後半は歌い慣れている曲。
こちらは実に集中しているし、僕も安心して振っています。
本番は11月9日(日)の熊谷ミュージックフェスティバル。
練習はあと一回。
なんとか仕上げて欲しいです…。
※ミュージックフェスティバルは入場無料ですので、ぜひお越しください。
ベーレンタールの演奏はだいたい3:30前後です。

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2008.10.30(木) 「火の鳥」最終稽古

今日はお昼から池袋でレッスンをしてから、
4−7時は新宿村スタジオで「火の鳥」の最終稽古。
2幕からスタートして最後まで稽古をし、
休憩を挟んで1幕を全部通しました。
1幕はだいぶ流れも掴んだし、通せる感じ。
2幕は出番が少ないのですが、長いセリフがあるので大変。
また、耳彦役から兄2役への早着替えは、結局GPまで持ち越し。
前日の現地での稽古は出られないので、
あとは本番当日のGPと本番だけ。
頑張らねば…。

↑クマソの酋長:川上タケル役の川田くん
机のところで手を叩いているのが青島広志先生



↑兄3人衆…青島先生からは「トーテムポールのように」という指示でした
ピンクが僕…手前はオグナ役:小野さんと、カジカ役:加藤さん

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2008.10.28(火) アポロと落語と…

午前中に千川でハーモニーベルズの指導をしてから、
お昼に赤坂のピアニストさん宅へ行き、伴奏合わせ。
トイプードルのアポロ君もとってもなつきました。


池袋へUターンしてお二人レッスン。
再度、今度は新宿へ。
四谷区民ホールで行われた父の「独演会」に行きました。

「リサイタル」ではなく「独演会」と銘打ったのは、
父のライフワークでもある『落語オペラ』が上演されたからです。

『落語オペラ』は落語を原作にした台本に、
作曲家:嵐野英彦先生が付曲したオペラです。
しかし舞台上には座布団一枚にピアノが一台、歌手はたったの独りという編成。
そのスタイルは完全に落語です。
(※ソプラノとテノールによる作品もいくつかあります)

今日は父が過去に何度か上演している「地獄のそうべえ」と、
委嘱初演の続編「極楽のそうべえ」の2題。
…父の偉大さを思い知ったステージでした…

まず登場の音楽(お囃子にあたるが、演奏するのはピアノ)に導かれて父が登場。
通常の落語のように前口上から始まります。
着物姿、扇子を一本従えて座布団にちょこんと座り、
ひとしきり話すと立ち上がり、物語に入ります。

オペラ「地獄のそうべえ」は軽業師のそうべえが、
綱渡り中に足を踏み外し命を落とすところから物語が始まります。
(これは「極楽〜」でも同様)
地獄に落とされたそうべえは、そこで出会った3人の仲間と地獄で大暴れ。
様々な地獄八景をたらい回しされるが、
結局地獄を追い出されて生き返るというあらすじ。

続編「極楽のそうべえ」でそうべえは再び命を落とすが、今度は極楽へ送られる。
茶漬けをすする閻魔や、釈迦やキリストまで登場するハチャメチャ喜劇。

どちらの作品も舞台装置も何もなしに、テノールがたった一人で、
しかも同時に何役も演じるのだけど、父はその巧みな演技力と、
七色のように変わる歌い回しと人物造形で見事に物語の世界を作り上げました。

その表現力にはゾクッとするほどでもあり、
実際には2時間の間、腹が痛くなるほど笑い続けました。

ただいるだけで思わず微笑んでしまう、どうにもキュートなキャラクターも天性のもの。
(息子に「キュート」と言わしめるほど!)

そしてあまりにも自然な発語・発声テクニック。今日は特に完璧でした。

終演後に作曲家の嵐野先生とお会いして、
「2代目に継いでもらわなきゃな」などと言われましたけれども、
今日改めて父は天ほどの高みにいることを痛感しました。
まずは12月の「コシ・ファン・トゥッテ」で競演。
真っ向勝負で頑張ります!!

↑右が父…本物の落語家さんじゃありませんよ。

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2008.10.27(月) 稽古再開

「ジャンニ・スキッキ」があったので、
しばらく頭の中からはずしていましたが、
「火の鳥」と「コシ・ファン・トゥッテ」の稽古も平行して行っています。

今日はその二つのオペラ稽古がありました。
頭の中は一回スッカラカンになってる感じ…(汗)

お昼から新宿村スタジオで「火の鳥」の稽古。
体調が悪いといいつつエンジン全開の青島広志先生による立ち稽古。
本当に元気な人だ…。
2幕後半から稽古して、最後に1幕冒頭から通していく感じでしたが、
僕はむしろ冒頭の方が頭から抜け落ちていて…暗譜し直さなきゃ。
キャラクター(2役です)はほぼ完璧に出来上がっているので、
動きはおのずと決まっていくし、あとは全体の流れを掴んで通して演じることです。
あと稽古は一回!…完璧にしていくぞー!


↑オペラ「火の鳥」:ヤマトの大君とその息子たちのシーン

夜は府中で「コシ・ファン・トゥッテ」の稽古。
明日が本番の父は欠席。
代わりにB組の小林さんが来てくださいました。
小林さんのフェッランドは僕のイメージ通り…とってもやりやすかったです。
とりあえず、「コシ〜」は外枠を決めていっている段階なので、
まだ今はいろいろ試しながら探っている状態。
いまいちハマらないシーンだらけですが、
アイディアをもっともっと出し合って作っていきたいです。

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2008.10.26(日) 誕生日

今日は奥さんの誕生日。

「ジャンニ〜」の二日目だから、
万が一のことがあれば駆け付けなければならない状態ではありましたが、
まず何事もなさそうなので、二人で出掛けました。

まずは奥さんが務めている会社の社販に行って買い物。
…だけど、結局僕のものだけ買いました(汗)
奥さんは、セールの女子たちの勢いに気圧されて、購買意欲が失せたそうです。

その後、以前から予約してあったお店で食事。
サプライズでバースデーケーキを出してもらったのも大成功でした。

改めてプレゼントを買いに行き、帰りにはマッサージ屋でほぐされて帰ってきました。

夕食は寿司。

マッサージのせいかとにかく眠い…。

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2008.10.25(土) オペラ「ジャンニ・スキッキ」終了!

無事終わりました〜〜〜!
お越しくださった皆様!遠いところ、本当にありがとうございました!
正直、この役は本当にものすごいプレッシャーがのしかかっていました。
2年前に演じたときは、まだ甘えもあったし、
勢いだけで演じきったところがありましたが、
今回はあの時には全くなかったプレッシャーとの戦いでした。

とは言え、素晴らしくエネルギッシュな共演者の皆さんに支えられて、
温かく見守っていただいたお陰で何とか演じきることができました。

今回はとにかく自分を信じて、「いつもどおり」を貫きました。
力まず、「演じよう」とせず、ただただ淡々と演じていこうと思って舞台に立ちました。
『意地悪いジャンニ』や、ブッファらしい『キュートなジャンニ』等、
新しいジャンニ像に挑戦したかった気持ちもありましたが、
まずは今の自分が演じられるジャンニを丁寧に作っていこうと思いました。

もう一つのテーマは『間』。
焦らず、ゆったりとした『間』。
ドキッとするぐらい『間』を空けて芝居をする勇気を今回はトライしました。
特にブオーゾに扮そうしてからのシーンは、
親族や公証人たち、舞台上にいる全ての人物を騙していかねばならず、
他人の心を揺さぶり掌握するためには、
何よりも自分の『間』を舞台上に満たすことが大事だと思いました。
今回字幕もありませんし、お客さんは言葉の意味はわからない。
だけど『間』でジャンニが今、何かをたくらんでいるのがわかるといいな…
…というのが最大のチャレンジでした。
うまくいっていたのかどうかは…僕にはわかりません。

最後の口上は日本語で語る演出でした。
その文面はこちらに委ねられていました。
悩んだ挙句、今日、新たに付け加えた言葉がありました。
稽古までの時点では・・・

「本日お集まりの皆様が、
『これは面白い』と感じてくださったのであれば・・・」


だったのですが、矢島さんのナレーションの最後に、
「最後にジャンニが皆様に何を語るのか?それはご覧になってのお楽しみに」
というのがあり、散々考えた結果、
今日になって、以下のように変更しました…。

「本日お集まりの皆様が嫌なことは全部忘れて
『これは面白い』と感じてくださったのであれば・・・」


今日、会場に行く前にテレビのニュースを見ていても感じたのは、
本当に暗いニュースが多い、ということです。
わざわざ遠方から会場まで足をお運びいただいた方々に、僕は何を残せるのか。
とにかく「楽しんでもらう」こと。
いろんなことを忘れて、純粋に今この瞬間を「楽しんで」生きてもらうこと。
それが舞台人としての使命なのでは…と思いました。
僕はまだまだ未熟だし、下手くそだけど、
だからこそお客様には何か恩返しをしたい…その想いを伝えたいと思ったのです。

終演後、たくさんの拍手をいただきました。
こうやって僕はまた励ましてもらい、力をもらいます。
僕はお客様に何かを渡すことができたのかな…。
そんな想いを舞台上に残しながら、前を向いて歌い続けるしかありません。
これからも、このHPにお越しくださっている皆様と、
会場に足を運んでくださる方々と、
一緒に一つの舞台を作っていけたら嬉しいです。
今後も頑張ります!どうぞ応援してください。

打ち上げもあったのですが、
わざわざ山梨の八ヶ岳からいつも応援してくださって、今日お越しくださった方々がいたので、
一緒にお食事をしました。
とっても素敵なご夫婦のお二組。
飲んでいてもずーっと明るくて、楽しい話題しか口から出てこない。
本当に日々が充実していて、イキイキと生活していないと、
こんなに素敵な大人にはなれません。
まるで僕を息子のようにかわいがってくださって、ありがとうございます。
僕も素敵な大人になれるよう、頑張ります!!

↑カーテンコールの様子

←お客様が超デカイ「グリコ」をくれました(笑)…ペットボトルで大きさが伝わるかしら…

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2008.10.24(金) ゲネプロ

「ジャンニ・スキッキ」のゲネプロ。
昨日のマッサージのおかげで身体はだいぶ軽く、
気分も落ち着いていました。

国立駅からバスに乗って会場入り。
軽い場当たりを済ませてから、ゲネプロがスタートしました。
僕はゲネプロスタートしてからメイクに入りました。
メイクが終わったのは出番直前…飛び込むように舞台へ。
指示通りのメイク入りでしたが、明日はこれじゃあムリだ。
舞台に上がってしまえば、あっと言う間。
どんどんシーンは進んでいき一気にラストまで。
最後の口上は…今日、ちょっと変えてみました。
この部分は完全に演じる側にセリフ・間など委ねられているので、
本番は一番スッキリする形にしたいなぁと思います。
いつも何かしてから「ジャンニ〜」の稽古だったから、
純粋に「ジャンニ〜」だけの日というのは今日が初めてだったかも。
意外とあっさりした一日でした。
明日は本番…楽しもうっと。

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2008.10.23(木) 疲労蓄積→マッサージ

朝起きたら、身体が重い…。
まるで鉛が背中に入っているかのよう。
呼吸するのも大変でした。

まずはお昼からレッスン。
その後、赤坂のピアニストさん宅で合わせをし、
ピアニストさん宅のトイプードルくんと遊び、
夜は川口へ…
…行く途中で電車を寝過ごす…町屋まで行く。

川口到着。この時点で気付く。
「あ!今日ご飯食べてないじゃん!」
道理で身体に力が入らないわけだ…。
昨夜、寝る前にすごい胸焼けだったので、朝食を控えたのでした。
そのまま昼食も食べ忘れた。

急いで駅構内のそば屋で一気に食べて、
川口市民合唱団の指導へ。

日曜日の合唱祭での演奏を会場で聴いてくださっていた方が、
今日は見学に来てくれました。
ぜひぜひ入団してもらいたいものです。
今日は「星に願いを」を練習しました。
皆さん、難しい曲ばかりを歌ってきたものだから、
そういう曲を仕上げる楽しさ、素晴らしい演奏をする技術はそこそこ身についているものの、
【歌う楽しさ】をやや忘れているような気がする…。
今は技術を磨くよりも、メロディを伸びやかに歌えるようになること。
それが目標です。

帰路につきましたが、身体が限界で呼吸すらキツくなる。
閉店寸前のいつものマッサージ屋さんに飛び込み、
30分間マッサージをしてもらいました。
「身体中、張りまくりですよ・・・」とマッサージ屋さんも驚いていましたが、
30分終わってみると身体が本当に軽くなっていました。
どんだけひどかったんだ・・・(汗)
まだ身体の軋みは残っているので、明日もう一度行こうかな。

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2008.10.22(水) 合唱団預かり&「ジャンニ・スキッキ」場当たり稽古

2週間前の日記に書きましたが、
合唱団を預かることになりました。
来月の頭まで…2回の練習&1回の本番のみです。
コール・リリーは駒込の女声合唱団。
割と年齢層は高いのですが、
皆さんすごく明るくて楽しそうに歌っていらっしゃいます。

今日は前回の見学を踏まえて、練習1回目。
最初はだいぶ僕のことを探っている感じでしたが、
こちらも変によそよそしくするのも嫌だったからマイペース。
いつも通りに合唱指導をしました。
団員の皆さんも一生懸命ついてきてくださって、
とてもよく反応してくださった結果、とても良くなりました。
次回は直前のラスト1回練習。
呼吸が合うように頑張ります。

合唱指導が終わり、夜は「ジャンニ・スキッキ」の場当たり稽古。
実際の本番の舞台で演じます。
国立駅から試しに歩いてみたら…迷子に…。
結局30分以上歩いて汗だくのクタクタになってしまいました。
会場入りして、まずは響きのチェック。
お客さんが入っていない現時点では響きは悪くない。
ただアクティングエリアが思った以上に限定されていて、手ごわそう。

衣裳に着替えて、まずは動線確認を全員で行います。
続いて、実際にオーケストラ(今回はエレクトーンとピアノ)で音を出しながら、
一気に通し稽古。
いろいろと問題が起こるかと思ったけど、だいたいは想定内。
個人的にはちょっと声の感じが微妙になってしまったけど、
落ち着いて丁寧に演じていきました。
どうしても2年前と同じ演出なので、自分の中ではあの時の自分と比較してしまう。
新しいことを取り入れさせてはもらえなかったので、
結構、窮屈な想いをしながら演じている感じはあります。
でも、それでもどこかに以前にはない冷静さがあるような気はします。

通し稽古が終わり、ホールのロビーでダメ出し。
演出家さんからは「全体的にみな集中力に欠けていた」というダメが出ましたが、
初めてのホール練習で、数名足りないキャストがいる中、
事故なく、冷静なテンションで通せたのは大事な収穫。
ここでテンションが上がり過ぎてグチャグチャになるようでは本番が不安ですから。
【通し稽古】でまずは基本ラインを固めて、
【ゲネプロ】で一回フルスロットで壊す。
そして【本番】で全てを解消しながら良いバランスで演じきる。
このプロセスが大切だから、今日の稽古はとっても良かったと思いました。

今日は歩いたし、緊張したし…帰宅したら筋肉痛のようなコリコリ状態に。
やっぱり疲れたんだな…。
大変な作品です。
あと少し!頑張ります!


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2008.10.21(火) ザッピング稽古?

今日も午前中からハーモニーベルズの指導。
日曜日に本番を終え、今日から再スタート。
新しい曲を音取りしている間に別室で一人ずつ声を聴きました。
5分ずつぐらいの短い時間しか聞けませんでしたが、
ちょっとしたアドバイスでみんなちょっとだけ良くなりました。
新曲の方は「ローレライ」と「おおシャンゼリゼ」。
簡単で軽い曲をサラリと歌える練習をしていきました。

お昼からは池袋でレッスン。
2人レッスンをしましたが、時間が過ぎるのはあっという間。
すぐに移動をしました。

「ジャンニ・スキッキ」の稽古です。
…ところが…
同じ会場の隣の部屋で「コシ・ファン・トゥッテ」の稽古も行われていました。
どちらも同じ主催・制作なので、あり得なくもない話ですが、
どうも作為的だったようです。
「ジャンニ・スキッキ」の通し稽古が終わり次第、
「コシ〜」の立ち稽古の方に移動。

「ジャンニ〜」はもう一つ気合いが乗り切らない…。
凹んだところで「コシ〜」へ。
やっぱりモーツァルトは楽しいですね。
父もいたので、一緒にディスカッションしながら細かく決めていきました。

結局、2本のオペラをほぼ同時に稽古…。
さすがに疲れました。
不思議と頭はこんがらないものですね。
…でも、これはいくらなんでもムチャだ…。

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2008.10.20(月) 「コジ・ファン・トゥッテ」より

東京ミューズ・アカデミーの日。
今日は代講も含めて11:30から17:00まで休憩なし。
正直、疲れました。
最後までテンションを保つのは大変。
なかなか伸び悩んでいる子が多いかもしれませんね…。
ここからはどれだけ『音楽家になりたい!』という意志が強いかどうか。
技術よりも精神力の戦いです。
気持ちの弱い人間は振り落とされていく…。
飽くまで『弱肉強食』の世界ですから、頑張って欲しいところです。

夜は昨日に引き続き「コジ・ファン・トゥッテ」の稽古。
昨日の復習を重点的に行いました。
今日は女声陣中心の稽古だったので楽だったのですが、
それでも最後の方は疲れました。

ところでこのオペラのタイトル"Cosi fan tutte"は、
日本ではずーっと「コシ・ファン・トゥッテ」と表記されてきましたが、
ネイティヴな発音では「コジ〜」と濁ります。
ただ、いろんな説があるのですが、「コシ〜」でも間違いではないのかもしれません。
ちなみにこの言葉の意味は「女たちは全て、こんなものだ」という意味。
恋人がいない間に他の男(実は本当の恋人たちが変装した姿)に浮気心を抱く様子を、
哲学者ドン・アルフォンソが揶揄する言葉で、
この言葉は実はモーツァルトの2つ前のオペラ作品「フィガロの結婚」の、
バジリオの歌う歌詞にも登場します。
スザンナの部屋にケルビーノが隠れていたのを見つけたときにやはり、
「女はみんなこんな風にしているんザマス」という言葉…
"Cosi fan tutte"…これが今度はオペラのタイトルになったんですね。

さてさて、この"Cosi fan tutte"というオペラにはもう一つのタイトルがあります。
本当は「Cosi fan tutte あるいは『恋人たちの学校』」というのが正式名称です。
後に詳しいお話をしようと思いますが、
これは「女性たちはもっと神聖なものだ」と思い込んでいた男たちが、
女性も僕らと同じ人間だ…もっと『人間』として見つめ愛し合おう…と、
若者たちが学ぶ物語なんですね。
だから『学校』。
では、皆さんはこのオペラをご覧になって、何をお感じになるのか…。
それは実際に会場に足を運んでくださってからのお楽しみ。

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2008.10.19() 千早社教文化祭&「コジ」

今日は千川の千早社会教育会館の文化祭。
わがハーモニーベルズも出演しました。
昨日に続いての合唱団の本番…独特の緊張があります。
ハーモニーベルズは10数人の小規模の女声合唱団ですが、
とっても明るくてキレイな声質が武器です。
今日は30分の演奏時間を許されているので、
童謡・唱歌メドレー「ふるさとの四季」(源田俊一郎編曲)を演奏。
アンコールには「空飛ぶうさぎ」(矢田久子作曲/持田美晴作詞/西脇久夫編曲)。
お客さんとの距離がとっても近いこともあって、やや緊張気味ではありましたが、
とっても落ち着いて演奏できたと思います。
団員さんたちも充実した表情をされていました。

昼間が空きになったので、演奏を聴きに来てくれた奥さんと買物。
夜は府中へ「コシ・ファン・トゥッテ」の立ち稽古です。
1幕を綿密に話し合いながら動線を決めていきました。
「動きをつける」のは簡単。
でも意味のない動きをつけるぐらいなら動かない方がいい。
いかに全てを有機的に、必然性を持って動きの連鎖を作っていけるか…。
それこそが芝居だと思います。
特に最初の男三人によるNo.1〜No.3までの三曲は本当に重要。
ここで全てが決まる!と言っても良いほど、
通常はこのシーンの演出が一番注目されます。
今日の練習はその半分がこのシーンに費やされました。
おかげさまで三人とも納得いくシーンを作り上げることができたと思います。
父と共演だと、お互いに遠慮なくディスカッションできるから楽しいです。
父には「経験」が、僕には「知識」が(この作品に関する文献は読みまくったから)、
互いを尊重し合いながら意見をぶつけ合うから、
とっても濃厚なものが生まれます。
…それにしても自分の息子の意見をあれだけ吸収してくれるんだから、
改めて父の器の大きさには尊敬の念を感じました。
父とこの作品で共演できるのは、きっとこれが最後。
…いい舞台にしなきゃ…。

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2008.10.18(土) 川口市合唱祭

今日は川口リリアの音楽ホールにて、
川口市合唱祭が催されました。
僕が指導する川口市民合唱団も出演しました。
しかも演奏順はトップバッター!
ほどよい緊張感とリラックス感があり、集中できました。
演奏はまずまず。
すごく自然にステージが終わったので、
練習通りの演奏ができたのだと思います。
正直言うと、指揮者としてステージに立っていたのに、
全ての音は聞こえて来ず、
どんなバランスで客席に届いていたのかはわかりません。
…ただ、
団員の皆さんの表情がお一人お一人とっても素敵で、
本当に素晴らしい合唱団だなぁと感じながら指揮を振っていました。
だから、目標は達成。
団員の皆さん、本当にお疲れ様でした。
自信を持って、また次回から頑張りましょう!

演奏が終わったら、すぐに失礼して会場を後にしました。
午後は「ジャンニ・スキッキ」の稽古。
初めての稽古場で響きがかなり独特…。
軽く発声練習をしていたときは調子良かったのですが、
実際に演じて歌ってみると、よくわからなくなってしまいました。
本当にこの役は難しい…と最近になって思い知っています。
役作りは出来ている、演技の外枠も固定できた。
あとはそれを演じていけばいいだけなのに、どこかで集中力と冷静さを欠く。
このバランス感覚が本当に難しい!
今日はナレーションの矢島さんもいらしていたのですが、
ちょっとみっともないところを見せてしまったかしら…。
あと一週間…早く完成形を自分でも見つけたいです。

夜はお休みになったので、今日は家で静かにしていようと思いました。
早めにお風呂に入ってから、先日借りてきたDVDを観ました。
オダギリ・ジョー主演「ゆれる」2006年:西川美和監督
公式サイト

すごい作品でした。
脚本・撮り方などの素晴らしさもさることながら、
キャストが素晴らしく、穴がまるでない。
しかもそのキャストの芝居を余すことなくしっかりと撮っているから、
自然と緊張感が保たれて、引き込まれる。
最初から最後まで、まったく隙のないすごい作品でした。
すごかったのは兄役の香川照之さん。
この人でなければこの役は成り立たなかったかも。
そして、その香川さんに真っ向勝負立ち向かえるのも、
オダギリ・ジョーしかいなかった…。
いや、でも脇役の端まで、全てのキャストがすごかったです。

最後のオープンエンド的な切り方は、
「家族・兄弟の絆」とはどんなものであるか、ということを、
観ている側に真正面から突きつけられました。
『真正面』…これが映画なんだな…。
しかし…俳優ってホント「人に非ず」…。
すごい領域だ…。

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2008.10.17(金) レッスンレッスン

お昼から池袋のスタジオでレッスン。
4人連続でレッスンしました。
発表会までもう一ヶ月ちょっと…やや緊張感も出てきた様子。
あと少し、頑張って!

夜は熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導。
やっぱり多田武彦は難しい…。
どうも団員さんはアウフタウトが苦手らしく、
今ひとつリズムに乗れない感じ。
いつもの部屋が取れなかったらしく、最近ちょっと狭い部屋で練習してます。
音がガンガン鳴ってしまって、いま一つ響きで歌えない。
気持ち良くなって鳴らしにいってしまうのをブレーキかけるので手一杯。
なかなか手ごわいです…もっと広い部屋で練習したいなぁ。

実家では祖母が風邪気味。
近づかないよう、すぐに実家を出てきました。
電車の中も風邪っぴきがウヨウヨ。
絶対にうつされないように…。
皆さんも手洗い&ウガイをお忘れなく。

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2008.10.16(木) 昔の飼い猫を思い出し号泣

今日はお昼に生徒を一人レッスンしただけで、夜まで空き。
ヒマだから生徒にお茶に付き合ってもらって、
その後、一人になり…さてどうしたものか。
家に帰ってもなぁ…どうせならどこかで本を読みたいし。
仕方がないので山手線一周。
それでも時間はあるので川口にて時間潰し。
ドリンクバーだけで読書をしていました。

夜になり、川口市民合唱団の指導。
今度の土曜日がいよいよ川口市民合唱祭。
本番前、最後の練習です。
いろいろ厳しく、ねちっこく指導してきましたが、
今日の練習でその集大成が見えました。
もう指揮をしなくても団員さんには全てが染み込んでいるし、
僕も、もう余計なことはせずにただゆったりと俯瞰しているだけ。
何かトラブルが起きたり、起きそうになったときに少し動くだけにしました。

今日はもう新しい要素は入れず、
少し流れてしまっている部分をア・カペラで歌ってチェックするなど。
簡単な修正のみで済ませました。
あとは本番で伸び伸びと歌うのみ。
風邪をひかずに頑張りましょう。

帰宅してからテレビドラマを観ていて、昔飼っていた猫を思い出しました。
自作歌曲「道端の花」「返事」を作曲するキッカケになった猫です。
病気になり歩くこともできなくなったノンノン(猫)は、
最後は二階の端にある僕の部屋の中で危篤状態になっていました。
最後の力を振り絞って、自力で階段をのぼり、
僕に会いに来てくれたんです。
それなのに、僕はその日は遊びに出かけていて…
ノンノンを迎えてあげられなかった…。
僕はそのことをすごく悔いています。
どんな想いで階段を一段一段這い上がり、僕の部屋を目指したんだろう。
どんな気持ちで最後、気を失ったんだろう…。
想像すると今でも胸が締め付けられて、号泣してしまいました。
はぁ〜久々に泣いた。


奥さんが今年もニット帽を編んでくれました。大好きな紺色です。

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2008.10.15(水) 青島先生

今日もかなりハードスケジュール。
同じものが連日ならそれほど大変さも感じないのでしょうが、
毎日違うものを扱っているので、
いつも前の晩にザーッと勉強をして一日に備える感じ。

今日はまずお昼からレッスンを受けにいきました。
ドニゼッティの「ラ・ファヴォリータ」のアリアと、
ベッリーニの「清教徒」のアリアをみてもらいました。
・・・
やっぱり声の出し方が崩れていたので修正してもらいました。
毎回ふりだしに戻してもらっている感じですが、
少しずつ修正するのがラクになってきているようです。

1時から2時まで新大久保のスタジオでレッスンをしてもらい、
すぐに新宿を経由して幡ヶ谷へ移動。
今度は友人のレッスンに同行して、
コレペティで有名な横山先生に重唱をみてもらいました。
「ルチア」の二重唱と六重唱。
昨夜、慌てて楽譜を開きました…。

僕はお付き合いなので、直接指導は受けませんでしたが、
とってもすごい先生なので、緊張しまくり…。
何度か心臓が止まりかけました。
…そうそう。僕らの前にレッスンを受けていたM浦の姉御に会いました。

また新宿に戻り、今度は西新宿の「新宿村スタジオ」へ。
少し早く着いたのでロビーでおにぎりを食べてからウトウト…。
オペラ「火の鳥」の立ち稽古。
これは今日の移動時間に暗譜確認をしていきました。

いよいよ青島広志先生の登場です。
5月の「笛五郎の結婚」以来ですが、相変わらずパワフルな青島先生。
今回は特にご自身の作品ですから、演出にも力が入ります。
・・・あ、でもいつもこんな感じか・・・。
とにっかく踊る、踊る(笑)
歌いながら踊りまくる。
若干ミュージカルみたいなノリになっていますが、
それだけ青島先生の中では音楽的な運動エネルギーと、
身体的な運動エネルギーが一致しているのだと思います。
つまりは音楽を聴けば、自然と身体が動く…。
裏を返せば、作曲は「動き」を「音」に起こしていく作業なのでしょうね。

とにかく汗だくになりながら、おぼろげな暗譜と格闘しつつの稽古。
疲労と緊張でへっとへとになりました。
疲れが筋肉ではなく、内臓に来ている感じだから気をつけねば。

さらに帰宅すると△期会の先生からメールが。
研修所の愛好家クラスの助演を依頼されたのですが、
その曲(3曲)を11月末までの譜読み&暗譜してくるように指令が。
ぐぇ〜。とりあえず今月いっぱいはそんな時間は取れないッス。

【やらなきゃいけないことメモ】
1、「ジャンニ・スキッキ」の練習・整理
2、「火の鳥」の暗譜を固めることと、今日の立ちを復習
3、「コシ・ファン・トゥッテ」暗譜
4、バッハ「カンタータ」の譜読み
5、△期会助演の譜読み・暗譜
6、「こうもり」譜読み
7、「グラン・マカードル」譜読み
え〜と、これを11月までにやらねば…(汗)

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2008.10.14(火) ギャップがありすぎ

昨日はあんなにのんびりしていたのに…

今日は午前中から文京シビックホールの練習室へ。
ハーモニーベルズの指導です(いつもの場所が取れなくて)。
10:00-12:00をみっちり練習。

池袋へ移動して、
13:30-15:30で二人レッスン。
合唱指導もレッスンも結局身体は一緒に歌っているから、
くったくた。
それから府中へ移動した頃には頭がクラクラしてきたので、
マクドナルドで「シナモン・メルツ」とやらを食べました。
すっごく甘くて、普段ならダメだったのかもしれないけど、
よっぽど疲れていたのか、最高に美味しく感じました。
糖分充填でパワー回復。
(普段はせんべい党です)

19:00-21:00は「ジャンニ・スキッキ」の立ち稽古…
…なのですが、18:00からのつもりで到着してしまったから、
稽古場近くの主催事務所に立ち寄りました。
すると馴染み深い車が…。
なんと父が「コシ・ファン・トゥッテ」の個人稽古のために来ていました。
現在、同じ主催団体で2本同時進行なのです…。
「どうせヒマなら一緒に歌ってくれ」と父に言われて付き合いました。
案の定、先ほど糖分で蓄えたエネルギーを全部使ってしまった。
疲れているときは休まにゃならん…。

19:00になったので父を残し、別会場の稽古場へ。
本編の「ジャンニ・スキッキ」の稽古がスタートしました。
芝居はかなり埋まってますが、アリアが失敗してもうた。
ペース配分をしっかり考えないと、
山をしっかりと持っていけないことを知りました。
今日は細かい部分までしっかりと作りこんでいったので、
だいぶ面白い舞台に仕上がってきました。

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2008.10.13(月・祝) オーシャンズ13

今日は祝日ということでミューズアカデミーはお休み。
(…と思ったら後で確認したら個人レッスンは有だったそうです…休みました)
そんなわけで今日は発表会の会場打ち合わせに行きました。
発表会の会場は、秋津駅前の喫茶店「縁」2F。
ついでに、昼食もこちらで食べることに。

ランチメニューのロールキャベツ。
お肉がしっかり詰まっていて、甘いトマトソースがマッチ。


それからちょっとだけ買い物をして一度帰宅。
ハムスターの「きなこ」ちゃんの命日を過ぎていたので、
きなこを忍びながら近所の公園でたそがれながら、
先ほど買ったアップルパイを食べました。

おととい借りたDVDを返却に行き、
今度は別のDVDを借りてきました。
「オーシャンズ13」


オーシャンズ・シリーズの3作目。
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マッド・デイモンなど、
豪華キャスト陣に、前作の敵役アンディ・ガルシアと、
今回の敵役は僕の大好きなアル・パチーノ。

名泥棒ダニー・オーシャンと彼の12人の仲間がカジノを襲う犯罪アクション映画。
…でも泥棒の目的が仲間の敵討ちだったり、
盗んだものは恵まれない人たちへ寄附したり・・・と、
心優しい泥棒たちが、知恵と技術の限りを尽くして悪をとっちめるという、
とってもほのぼのでファッショナブルなギャグ映画。
銃などのドンパチがないのがいいですね。
アル・パチーノの見せ所が少なかったのと、
1作目ほどの勢いとテンポ感がなかったのは残念でしたが、
出演者たちが心から楽しんでいるのが伝わってきて楽しかったです。
「オーシャンズ13」公式サイト

アンディ・ガルシアとアル・パチーノは「ゴッド・ファーザー」でも敵同士でしたね。
ジョージ・クルーニーといい・・・
こういうセクシーなおじさんに僕もなれたらいいなぁと思いました。
(↑なんだ、この感想・・・)

あ…今日13日だったんだ…それでオーシャンズ13…偶然です。

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2008.10.12() コツコツ指導

午前中からレッスン。
生徒さんたちの進度も一進一退。
指導者としては、じっくり客観的に聞く耳を常に持っていたいです。
…だから妥協せずに丁寧に指導していきたいし。

午後は川口市民合唱団の日曜特別練習。
月に1回、1〜5時の4時間練習をします。
さすがに4時間というのは指導する側も疲れますね・・・。
テンションを上げっぱなし。
でも、いくら時間があってもやり尽くすことはありませんから、
練習は結局ギリギリいっぱいみっちり。
細かい部分の修正なのですが、毎回の練習で確実にステップアップしてます。
僕もとても自信になりました。
ただ…年配の方もいるのに、今日はずーっと立ったまま歌わせてしまった。
これは反省。もっとクールに見渡す視野を持たねば・・・。

夜は池袋で一人だけレッスン。
発表会まで課題は山積みだけど、一つ一つコツコツと。

わが町に帰ってくると、
連休だからか…酔いつぶれている若者がたくさんいました。
お酒の飲み方を知らない子が多いなぁ。
しっかりしろ!若者たちよ!(←年寄りくさい)

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2008.10.11(土) 「かもめ食堂」と「めがね」

夜に入っていた「ジャンニ・スキッキ」の稽古が取りになり、
突然、一日オフになってしまいました。
外に出るといい天気。
何にもしたくなくなりました。
近所のレンタルビデオ屋をDVDを借りて、家にこもって観ることに。
荻山直子監督の作品を2本鑑賞しました。

まずは06年の「かもめ食堂」
東京から10時間、フィンランドの街角に、
日本人女性サチエが経営する「かもめ食堂」のお話。

特別大きな事件が起こるわけでもなく、
ただただ日々の様子を淡々と描くほのぼのした作品。
大きなドラマがないからこそ、
一人一人の登場人物の心の中で起きている微かなドラマが見えてくる。
・・・でも何よりも、
物語の中で出てくるオニギリや焼き鮭やしょうが焼きが美味しそう!
そしてお店の内装がすごく素敵。
こんなお店に行って、のんびりと食事がしたいなぁ…と思います。
「かもめ食堂」公式サイト

次に07年の「めがね」
南の海辺の小さな町に「ハマダ」という小さな小さな宿があります。
のんびり・・・ただただ『たそがれる』人々。
ただひたすらゆったりと時間が過ぎていく…。

前作「かもめ食堂」以上に力の抜けた作品。
観ているこちらまで思わず肩の力がふにゃふにゃに抜けていきます。
どこかで僕らはこんな生活に憧れている・・・。
だけどやっぱりこんな時間は「永遠」ではなく限りがあるんだ・・・。
そんなことをのんびりと、たそがれながら感じている自分がいました。
…そう、二作ともに共通なことは、『考えて観る』映画ではなく、
『観ながら感じる』映画であるということ。
説明もドラマも必要ではなく、ただただ『感じること』…それが芸術なのかな、と。
あとは、どちらも『食べる』シーンが本当に美味しそう!!
思わずご飯が食べたくなります。
「めがね」公式サイト

DVDを観終わった後の我が家の夕食は…
おかかと梅のオニギリ
豚肉の野菜巻き
キャベツとエノキの味噌汁
それに昨日の残りの鯖ミソとお新香

我が家の食卓も映画に負けていませんでした。

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2008.10.10(金) ハナ・・・

連日スタジオへ。
今日は3人レッスンしました。
生徒さん毎に声の傾向も違うし、伝え方も違う。
イメージで説明した方がいい人と、
理屈で説明した方がいい人と、
実践で練習法を伝えた方がいい人と・・・。
こちらもレッスンのスタンスを変えながら挑んでいます。

生徒さんに僕が求めていることが伝わらず、
1時間のレッスンで何の進展もなければ、それはこちらの技量不足。
指導者というのは臨機応変でなければならないのだと思います。
今日は皆さんそれぞれに何かを得ていってくださった模様。
良かった良かった。

夜は熊谷へ。
ベーレンタール男声合唱団の指導です。
今日は先週に続き、少し狭い部屋で練習。
どう考えても人口密度が高すぎで、蒸し暑かったです(汗)

ハーモニーはだいぶ落ち着いてきたのですが、
音程が下がるところやら、声がノド詰まりになったりする部分があり、
今日はその辺を徹底して修正していきました。
練習すると直るのですが、すぐまた元に戻ってしまうので、
かなりしつこく、繰り返し直していかねばならないみたい。
あとは集中力…もっと気持ちが一つになるといいのだけど。

実家に寄ると、ハナ(猫)が「ニャーニャー」と大声で鳴いていました。
甘えているみたいだから、散々なでてあげたら、
今度はお腹が空いたみたいでご飯をカリカリと食べて、
洗面所へ行き、(ハナ専用のコップで)水を飲んでいました。

↑顔がはまって飲みづらそうだったが、面白いのでそのままにした。
動画はこちら(画面が横になってます)

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2008.10.9(木) 新米ばんざい

最近、昼過ぎまでゴロゴロしていることが多い。
それはそれでいいんだけど、
何かすごく時間が勿体無いような気がしてしまう。
(↑貧乏性)

午後から池袋で2人レッスン。
毎日スタジオに行っているな・・・。
(今では僕の電話番号もスタッフさんには覚えてもらっています)

赤羽で軽くパスタを食べて、川口へ。
夜は川口市民合唱団の指導です。
10月18日の市民合唱祭のために練習も仕上げの段階。
かなり細かい部分をしつこく練習しました。

声質の問題がまだまだ安定しないのですが、
とにかく周りの声とのバランスをとっていくことと、
しっかりとした正しい発声技術を確立することが課題です。

でも、音楽的にはかなり仕上がってきている感じ。
合唱団側の仕上がりが良くなればなるほど、
実は指揮を振るのが難しくなります。
指揮を振らなくても音楽が進んでいく部分と、
それをどう束ねていくか、という悩みが指揮者には出てきます。
結論から言えば・・・
もっと団員さんと自分を信じて振ればいいのですが、
どこかでまだ頭で考えてしまう部分があるのでしょうね。
テンポにも迷いが出てしまった。
今日は団員さんの方がずっと良い「音楽」をしていました。
今日は僕の『完敗』でした。
次回、日曜日の4時間練習では負けないように、
しっかりと対決してリベンジしたいと思います。

それはそうと、また新入団の方も加わり、嬉しいです。
どんどん進化していけるといいなぁと思います。


↑夕食は妻の実家から届いた新米の塩おむすび…日本人に生まれて良かったー!

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2008.10.8(水) 合唱団を預かります

今日は午後に、僕の師匠が指導する合唱団の練習を見学。
来月に施設の文化祭があり、そこでこちらの合唱団が演奏をするのですが、
たまたまその日、師匠の予定が合わず、
僕が代理で指揮を振らせていただくことになりました。

15人ほどの女声合唱団。
平均年齢は高めですが、とても楽しそうに歌っていらっしゃいました。
先生の指導もとっても和気あいあい。
その割には難しい曲にも挑戦されていました。
再来週から僕が代わりに指導に行きます。
では、大事に大事にお預かりいたします。

合唱団の練習が終わったら、近くの喫茶店で師匠とお茶。
なんだかリッチな感じの喫茶店の二階で、
男2人・・・なんか端から見たらどんな関係に見えたんだろう・・・。
先生はシュークリームとブレンド。僕はモンブランと紅茶。
先生にご馳走してもらっちゃいました。

その後、池袋で生徒さんを一人レッスンしました。

そうそう・・・来年6月公演のオペラの楽譜が届きました。
(詳細はまで発表してはいけないそうです・・・なんのこっちゃ?)
冒頭の数ページにちょこっとだけ出る役ですが、
僕の声にはまるで合っていないバスの音域なので苦労しそうです。
いまから低音の練習をしておかねば。

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2008.10.7(火) グリエルモの沈黙

午前中にハーモニーベルズの指導。
とても良い声とハーモニーになりました。
あとはここから「心」と「表現」。
頑張りましょう。

午後は池袋で3人レッスン。
発表会に出る生徒さんは一生懸命歌ってくださっていて、
とても上達していっています。
発表会には出られませんが、
まずは声を出すところから始めている生徒さんもいます。
今日はとっても目を輝かせてレッスンを終えました。
良かった良かった。

夜はいよいよ「コジ・ファン・トゥッテ」の立ち稽古。
立ち稽古に臨むにあたり、自分なりに勉強してきたことを整理。
音楽解説にちょっとだけ記載します。
 ↓
『グリエルモの沈黙』

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2008.10.6(月) 「ジャンニ」=「ヨハネ」

毎週月曜日は東京ミューズアカデミーで授業。
かわいいかわいい生徒たちと一緒に、ほのぼの授業。
(↑生徒もこの日記を読んでいるそうです)

夜は「ジャンニ・スキッキ」の立ち稽古。
今回、衣裳は自前で用意できるものは持ち寄る、ということで、
今日が衣裳合わせ最終日でした。
僕は、昨年ダリオさん(イタリア人です)からいただいた、
ダブルのスーツを持っていき、演出家からOKをいただけました。
なかなか普段着れないものなので(派手だから)、
やっとお披露目できて嬉しいです。

今日は完璧に準備していったはずなのに、
いろいろ埋まっていない部分が見つかって悔しかったです。
ていうか、明日からは「コジ〜」の立ち稽古初日。
あ、暗譜してないぞ・・・(汗)

ところで、「ジャンニ・スキッキ」についていろいろ調べたのですが、
(以前、【音楽解説】に記載しました)
舞台となっているフィレンツェの【守護聖人】が、
「ジャンニ」と同じ語源の「ヨハネ」でした。
オペラの役作りをするときに、一番のヒントになるのが、
実は人物名。
そこで、「ジャンニ・スキッキ」の登場人物の名前を、
辞書などで調べてみました。
するとなかなか面白い!!
やっぱり名前には全て意味があったんだ・・・。
詳しくは【音楽解説】にUPしました。
▲「ジャンニ・スキッキ」人物名編

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2008.10.4(土) 穴埋め・・・

昼間から池袋でレッスン。 でもすっきりした秋晴れだから、気分は軽かった。

夜は「ジャンニ・スキッキ」の立ち稽古。
今日はいない役が多く、あまり全体のバランスを見る稽古にはならず、
僕も自分のことを一つ一つ確認していく作業に徹しました。
一番の基本に戻って、丁寧にリラックスして演じる。
そうしていくと、やや自分の中に穴がいくつかあることに気付きました。
これからは、ほころびた部分を埋めていく作業。
そしてその上にさらなる「うわぐすり」を塗っていく作業にまで持って行きたい。
残りの時間をいかに有効に使うかが、勝負になりそうです。

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2008.10.3(金) ん〜なかなか・・・

昨日に引き続き同書を読書。
ちょっと哲学の話が多いのですが、面白い。
「モーツァルトは現代のマイケルジャクソンのような存在だったのでは・・・」
のくだりは面白かった。
「恋愛哲学者モーツァルト」岡田暁生著(新潮選書)

実家へ行くと、ネコのハナが飛び出してきた。
ひとしきりなでてやると、さっさと外に遊びに出る。
つれないやつ・・・。
祖母たち(父方と母方の二人ともいます)とたくさんお話をしました。
食事もたくさん食べて、元気いっぱいです。
90歳過ぎているのに本当に元気。
うらやましいです。

夜は熊谷ベーレンタール男声合唱団の指導。
今日は僕もそうだったのかもしれないけど、
ちょっと集中力が欠けていてボロボロでした。
先週が良かっただけに・・・一進一退ですね。
11月の合唱祭までに仕上げていかねば。

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2008.10.2(木) モーツァルト

今日は夜のみで、昼間が暇でした。
家にいても仕方がないので、
レッスンのために公共施設を予約しに行ったり、
買物に行ったりしました。
本も一冊買いました。
モーツァルトに関する文献。
「コジ・ファン・トゥッテ」という作品の本質がまだ僕には見えていません。

モーツァルト自身はこの作品を「出来の悪い作品」と評価していますが、
果たしてそうでしょうか?
確かに初演時にはベートーヴェンを始め、
様々な人物が否定的な評価を下しています。
しかし、それはモーツァルトが本当に伝えたかったことが、
正当に評価されなかったからではないでしょうか?

確かに収入優先で書かれた作品だったかもしれません。
しかし、「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」に続く、
最強のパートナーである台本作家ダ・ポンテとの3作目。
そこで語られる言葉の数々は他の作品以上に『哲学的』ですらあります。
ちなみに今日、本を読んで、
初演時にフィオルディリージを歌ったソプラノ歌手とダ・ポンテが、
恋愛関係にあったことを知りました。
自分の恋人が演じる役に、
「女は浮気をする生き物だ」
と語らせるダ・ポンテの深層心理はどんなものだったのか?
・・・この本はなかなか面白そうです。

さて、夜は新宿村で「火の鳥」の稽古。
いちおう一通り譜読みはできたので、
今日から簡単に『立ち』をつけてもらうよう自己申請しました。
今回は「耳彦」と「兄2」という二役を演じるのですが、
この二人の登場シーンが結構近い!
どうやらポイントは『早替え』になりそうな予感・・・。
キャラ作りは結構面白く、自由にできそうです。
次回は15日・・・青島先生による演出がいよいよ入ります。
どんな要求をされるのやら・・・怖いけど楽しみ。

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2008.10.1(水) いよいよ10月!

さてさていよいよ10月です。
2008年もラストスパートです。

今日は午前中から「火の鳥」の音楽稽古。
眠い目をこすりながら新宿村スタジオへ。
今日はオグナ、カジカ、火の鳥の主役三人と僕だけでした。
三人中心の稽古日だったようですが、
僕はとにかく早く譜読みを終えて、暗譜したかったので、
お邪魔覚悟で稽古場に参上。
マエストロも気を遣ってくださって、
僕が出るシーンも練習させてくださいました。
明日の稽古の後はしばらく空いてしまい、
その次はもう青島広志先生がいらっしゃる立ち稽古です。
頑張って暗譜までこぎつけねば!!
踏ん張りどころです。

昼間も歌う用事があったのですが、
体力・気力の限界を感じたので休ませてもらいました。
ゆっくりと食事をして、時間を過ごして少し回復。

夜は「コジ・ファン・トゥッテ」の音楽稽古です。
今日は「ジャンニ・スキッキ」の稽古かと勘違いしていましたが、
直前に気がついて確認。
1幕の音楽を全て通しました。
こちらも次回・来週から立ち稽古に突入・・・。
暗譜!暗譜!

今現在は「ジャンニ・スキッキ」も立ち稽古に入っていますから、
これでだいたい3つのオペラが同じ進行状況に並びました。
公演日と稽古回数を計算しながら、優先順位を日々つけながら、
しっかりと熟度を上げていかなければなりません。
頑張るぞ!!


↑夕食の「鮭ときのこのクリームパスタ」・・・うまみたっぷり甘くて美味

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過去の日記


2008年
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2007年
6月/7月/8月/9月/10月/11月/12月

それ以前の日記